巨人・丸、飛球が太陽と重なるもグラブで顔隠しお見事キャッチ!「マツダの中堅」広島・羽月と経験の差如実

[ 2021年5月6日 05:30 ]

セ・リーグ   巨人4―0広島 ( 2021年5月5日    マツダ )

<広・巨> 7回、小園の打球を体勢を崩しながら捕球する丸(撮影・光山 貴大)
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 太陽が勝敗を左右した。巨人は5日、広島に4―0で快勝。2―0の7回、丸佳浩外野手(32)は飛球が太陽と重なりながら2度も好捕。直前の攻撃では同じような飛球を中堅を守った羽月隆太郎内野手(21)が見失い、2点目を奪っていた。丸は古巣の本拠地での太陽の特徴を熟知。外野を兼務する高卒3年目の羽月との経験の差が如実に出た。

 外野手としての圧倒的な経験値の差。中堅を守った丸と羽月のプレーが明暗を分けた。2―0の7回1死。サングラス姿の丸は安部の打球が中堅に上がると後ろに下がって止まり、グラブで顔を一瞬隠してからキャッチした。太陽のまぶしさに対応するためだ。さらに2死一塁。小園の飛球にもグラブで顔を隠し、体勢を崩しても地面スレスレですくい上げるように捕球した。

 「今日はもう太陽が入っちゃっていた。羽月も前の回やっていたので、準備はしていたつもりなんですけど」と苦笑いを浮かべたが、表の攻撃の羽月のプレーを見て状況を冷静に判断した。2死一塁。羽月が炭谷の平凡な飛球を見失い、2点目が入った。中堅は完全に太陽と重なり、視界が遮られたからだ。

 この日は午後3時ごろから4時ごろまでが一番まぶしくなり、7回はその時間帯だった。丸にとって3年前まで本拠地だったマツダスタジアム。この時期のデーゲームの特徴は織り込み済みだ。「体を入れ替えた方にスライスして(太陽と)かぶってしまった。こっち(左側)に行ったら多分かぶらなかった」と納得はしていなかったが、対応するすべを知っていた。一方、羽月は内野手登録。出場機会を増やすため、開幕直前から外野手に挑戦していた。本拠地での中堅守備は8試合目。引き出しがなく、太陽と重なると立ち尽くすだけだった。

 丸には落下地点を予測する正確さもあった。打者のインパクトで打球位置を把握し「最後、(太陽から打球が)出てくるのをギリギリまで待っていたら、何とか見えた」と言う。たまたまではない。ゴールデングラブ賞7度の名手だからこそできたプレーだった。(小野寺 大)

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