鷹のマルちゃんに漂う“注目株”になる雰囲気 

[ 2021年5月4日 14:27 ]

移籍初勝利を挙げたソフトバンクのマルティネス 
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 マルちゃんが、新天地で鮮烈デビューを飾った。ソフトバンクの新加入右腕ニック・マルティネス投手(30)が、5月1日のオリックス戦で移籍後初先発。6回98球、5安打無失点で初登板初勝利、無観客の敵地で初のお立ち台にも上がった。

 「アリガトウゴザイマース。ソウデスネ…」と昨季まで日本ハムに在籍した米国出身のナイスガイは日本語も挟みつつ、京セラドームで勝利投手インタビューに応じていた。

 “熱男”こと松田宣浩が、元ソフトバンク捕手だった日本ハム鶴岡から愛称が「マルちゃん」だったと聞き、新チームでも売り出しキャンペーン中。日本ハム時代の写真は短髪だったが、今は丸刈り頭。試合後の囲み対応で「なぜ、坊主頭にしているのか?」との質問が出たが「最近、髪が細くなってきているので」と笑顔。丸刈りだから「マルちゃん」ではなかったが映画「トランスポーター」「ワイルド・スピード」シリーズでおなじみの英国俳優ジェイソン・ステイサムをほうふつとさせるハンサムだ。

 直球とカットボールを軸に組み立て、ナックルカーブ、チェンジアップ、ツーシームを混ぜ込んで打たせて取るスタイル。デビュー戦の直球の最速は156キロ。ただツーシームも153、4キロ出るので相手は読みにくい。

 制球力とカットボールとチェンジアップに惚れ込んで獲得に動いた工藤監督も期待通りの好投発進に大満足。「四球で崩れることはないでしょう。相手にとって打ちにくい、絞りにくい、走者を還せない。頼りになる選手が、また1人出てきてくれて嬉しいな」とご機嫌だった。

 「お寿司は、ぜいたくなご褒美のイメージで、妻も大好き。焼き肉は栄養」と日本食にも慣れている。3月29日から福岡市内に住んでおり「マイアミ出身だがら暖かい方がいい」と札幌より温暖な九州の地も気に入っている。スキニージーンズを履いているようなユニホームのパンツルックから気になるマルティネス。常勝軍団の新たな人気助っ人、注目株となる雰囲気がある。(記者コラム・井上 満夫)

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2021年5月4日のニュース