勝ったの!!勝野!!!中日先発今季初勝利をもぎ取った粘りの要因は…「背番号41」

[ 2021年4月8日 05:30 ]

セ・リーグ   中日3―1DeNA ( 2021年4月7日    バンテリンD )

<中・D>適時打を放った根尾(左)と勝ち星を挙げた勝野は、お立ち台でガッツポーズを決める(撮影・椎名 航)
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 苦しみを耐え抜いた先にご褒美が待っていた。中日・勝野が5回無失点で今季初勝利。12球団で唯一、勝ちがなかった先発陣で待望の初白星をつかんだ。

 「自分が一番、最初に勝ってやるぞとマウンドに上がった。毎回、走者を背負って苦しかったが、粘れた。テンポが悪い中、守って打ってくれた野手に感謝です」

 立ち上がりからピンチの連続で、最大の試練は2点リードの3回に訪れた。1死満塁と長打が出れば逆転の場面を迎え「開き直って楽しんで投げた」。144キロの渾身(こんしん)の直球で宮崎を二ゴロ併殺。6安打4四球で毎回、得点圏に走者を置いたが、本塁だけは踏ませなかった。

 昨秋、胃腸炎を患い体重が5キロ近く減少。「キャンプから良い状態でなかった」と本来の感覚を取り戻せず、オープン戦は3試合で防御率10・80。初の開幕ローテーションに滑り込んだものの3月31日の巨人戦も4回途中3失点だった。

 ピンチで粘れた最大要因は背番号「41」を受け継いだ浅尾2軍投手コーチ。チームが遠征中、ナゴヤ球場での残留練習で球を受けてもらい、「マウンドでのオーラが暗い。投球スタイルはもっとやんちゃ」と指摘された。どれだけ走者を背負っても「“俺は浅尾だ”ぐらいの気持ちで投げた」と腕を振った。

 チームの連敗を3で止め、負ければ最下位転落の危機を救い「浅尾さんを超えたいし、この番号を汚したくない」と勝野。昨年、浅尾コーチから譲り受けたグラブは自宅に大切に保管してある。黄金期を支えた先輩のように、チームを勝利に導く投球を続ける。(徳原 麗奈)

 《根尾が白星アシスト!全得点に絡む大奮闘》根尾が全得点に絡み、勝野の白星をアシストした。2回2死一、二塁から入江のボークを指摘して走者を進めると、三ゴロが敵失となり2点を先制。5回無死二塁では中前適時打で貴重な追加点を生み「ラッキーな面もあるが結果的に3点目は大きかった」とうなずいた。得点力不足に悩むチーム状況だけに「どんな形であれ、得点に絡めているのは良い傾向。勝利に絡んでいけるよう打っていきたい」と意気込んだ。

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