広島・松山 零敗阻止の4試合連続打点 好調さ示す逆方向の打球「大振りしないように心掛けて」

[ 2021年4月5日 05:30 ]

セ・リーグ   広島1-3DeNA ( 2021年4月4日    横浜 )

<D・広>8回1死一、二塁、松山が中前適時打を放つ(撮影・篠原岳夫)
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 広島・松山竜平外野手(35)が4日のDeNA戦(横浜)で零敗を阻止する適時打を放った。3点を追う8回に山崎のツーシームを中前へ。勝負強さを発揮し、4試合連続打点とした。試合は1―3で敗戦。先発・野村祐輔投手(31)は4回2失点で敗戦投手となり、プロ野球記録に並ぶデビューから連続187試合先発登板を白星で飾れなかった。

 最後まであきらめない…今季のスローガンを体現した。3点を追う終盤8回。4番手・山崎に主力が襲いかかる。先頭・菊池涼が中前に運び、1死後、鈴木誠も中前にはじき返した一、二塁の好機。打席の松山は集中力を研ぎ澄ませていた。

 「一番いけないのは併殺打。逆方向に逆方向に…という意識で、大振りしないように心掛けて打席に入った」

 その初球、甘く入った山崎のツーシームを見逃さなかった。鋭いスイングにはじかれたライナーは中前へ。二走・菊池涼が生還し、松山の連続試合打点は4に伸びた。零敗を阻止し、今後につながる意地の適時打だった。

 14年目。オープン戦は「長打を欲しがりすぎて」打率・185と精彩を欠いた。開幕の中日3連戦も無安打に終わるも、底は既に脱している。状態を推し量るバロメーターの一つが逆方向への打球。4試合で打点を挙げた5安打は、全て中堅から逆方向への打球だ。

 「とにかくランナーを還す打撃を心掛けている。それがいい方向に出ていると思う」

 見せ場はまだある。9回にも抑えの三嶋から2四球を選び、1死二、三塁の同点機を築く。しかし、菊池涼の痛烈なライナーは不運にも二塁手の正面を突き、西川は投ゴロに終わった。毎回走者を出しながら11残塁。つながりを欠いた。

 「しっかり最後までやってくれた。あきらめない姿勢が8、9回に表れていた」。佐々岡監督は野手陣の粘りを評価。かねて「誠也の後ろの5番が大事」と話しており、松山についても「集中力が出ているし、結果に表れている。5番としていい場面で仕事をしてくれている」と称えた。

 「誠也は打てなくても四球を選んだり、つないでくれる。そこで還すといい形になる。今後も続けたい」

 ベテランはそう意気込む。4番・鈴木誠は初回に左中間二塁打を放った。開幕33打席目の初長打は、レギュラーに定着した16年以降で最も遅いが、上向く兆しが見える。強まるであろう中軸の連係。35歳は勝負強い打撃で貢献するつもりだ。(江尾 卓也)

 《クロン今季初欠場》広島の新外国人、ケビン・クロン内野手(28)が4日、DeNA3回戦(横浜)を今季初めて欠場した。試合前のウオーミングアップには参加したものの、打撃練習や守備練習には入らなかった。佐々岡監督は詳細を伏せつつ「明日以降は様子を見て考える」と話し、何らかのコンディション不良があったことを示唆した。代わりに堂林が一塁で、安部が三塁で先発出場した。

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