阪神・ガンケル 勝負所で梅野の配球に何度も首振る慎重さ 防御率リーグトップの安定感に反映

[ 2021年4月5日 05:30 ]

セ・リーグ   阪神3-1中日 ( 2021年4月4日    京セラD )

<神・中>7回途中でマウンドをおりるガンケル(左)(撮影・平嶋 理子)
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 阪神の先発・ガンケルが6回1/3を3安打1失点と粘投し、2勝目。防御率0・73はリーグトップに躍り出た。

 「4回にピンチで自分のミスから1失点があったが、最少失点で抑えられて、ゲームをつくれて良かった」

 この日も立ち上がりから持ち味である安定感を発揮。ただ4回にバタついた。1死一、二塁。フルカウントで2走者は投球と同時にスタートを切っていたが、右腕は平田の投ゴロを二塁へ送球する野選…。満塁へとピンチを広げてしまった。それでも続く京田を遊ゴロに打ち取った…はずが、今度は遊撃・山本の二塁送球がそれてセーフ。ミスの連発でみすみす同点を許した。

 だが今季のガンケルは崩れない。慎重な配球も功を奏した。同点の6回2死一、二塁で迎えた京田の打席。追い込んでからの4球目、捕手・梅野のサインに何度も首を振った。

 「自分が投げたかった球が、ああいう場面でこれまで投げていない球だった。そこで首を振って、確認し合った。それが打者も嫌になるというか、考えさせるという部分では良い働きをしたのかな」

 “新境地”として投じた内寄りのカットボールで一ゴロに仕留めピンチを脱出。7回、先頭・木下拓を空振り三振で退けたところで、お役御免となった。

 6回無失点だった前回3月28日のヤクルト戦に続く好投。矢野監督も「安定感がある。ゴロを打たせながら丁寧に投げてくれて。最後、あと一人というところも行ってくれたんで、しっかり勝ちパターンにつなげた」と大きくうなずいた。

 「2勝したことはうれしいが、一番、大事なことはチームが勝つこと」。昨季は先発6試合で未勝利だったが、今季は「先発・ガンケル」が頼もしい。(須田 麻祐子)

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