三浦DeNA開幕6連敗…ダイエー指揮官で4連敗経験・田淵氏が指摘「攻める姿勢出せ」

[ 2021年4月4日 05:30 ]

セ・リーグ   DeNA3ー7広島 ( 2021年4月3日    横浜 )

<D・広>サングラスをかける三浦監督(撮影・島崎忠彦)
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 DeNAが、球団ワーストタイの開幕6連敗。三浦大輔監督(47)にとっては、新人指揮官として2リーグ制後のワーストタイ記録となった。90年ダイエーの監督1年目に開幕4連敗を喫したスポニチ本紙評論家の田淵幸一氏(74)が、現状を分析。自身の経験も踏まえて課題を指摘した。

 新人監督にとっては外国人不在はかわいそうな状況だろう。ソト、オースティンを欠いた打線は怖さがなく、エスコバーのいない救援陣の防御率はリーグワーストの5・73。三浦監督には酷なスタートとなってしまったが、開幕すれば試合の結果は全て監督の責任だ。

 私も経験がある。ダイエー監督の1年目の90年。開幕から1分けを挟んで4連敗した。現役時代にも新生・西武の79年に開幕12連敗している。ここまでの連敗を見て、当時のことを思い出した。

 あの時のように、今のDeNAは投手にも攻撃陣にもメリハリがない。投手は四球を怖がっているようで、いいボールで追い込みながら詰めが甘い。攻める姿勢が感じられないのだ。3回、先発の京山が菊池涼に喫した決勝弾。1ストライクから捕手の嶺井が高めのボール球を要求しているのに甘く入って打たれた。7回2死三塁で救援した砂田も松山に初球の真ん中スライダーを中前打。カウントを悪くしたくない、四球はダメというマイナス思考が攻める気持ちを奪っている。

 打線もそうだ。こんなとき必要なのは「自分が」ではなく、生きた1アウト。2回の先制点を思い出してほしい。先頭・佐野の二塁打の後、宮崎が粘り強く進塁打(二ゴロ)を打って田中俊の左犠飛につなげた。大砲不在の今、しぶとくつないで得点するしかないのだ。79年は選手で、90年は監督として私は同じことを言った。「選手みんなでつないで勝とう」と。三浦監督にとって苦しい状況は続くが、打線が必死につなぎ、投手陣が攻めて失点を防ぎ、粘り勝つ野球を見たい。(スポニチ本紙評論家)

 ≪セ・リーグワースト記録≫DeNAの三浦新監督が開幕から2分けを挟み6連敗。新人監督の開幕6連敗は36年春から秋の伊藤勝三監督(大東京)の14連敗に次ぎ、02年石毛宏典監督(オ)に並ぶ2位。2リーグ制後の最多タイで、セのワースト新記録になった。また、チームの開幕6連敗は09年以来5度目の最多タイ。4日も敗れると球団記録を更新し、セでは79年ヤクルトの開幕8連敗に次ぎ、54年広島に並ぶワースト2位となってしまうがどうか。

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