広島が3発で首位固めを始めた 菊池涼2号V弾 佐々岡監督「キクがしっかり引っ張ってくれている」

[ 2021年4月4日 05:30 ]

セ・リーグ   広島7ー3DeNA ( 2021年4月3日    横浜 )

<D・広>3回2死、左越えソロを放つ広島・菊池涼(撮影・島崎忠彦)
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 広島は3日のDeNA戦に7―3で快勝した。一発攻勢が効いた。1点を追う3回に安部友裕内野手(31)の1号で追い付くと、続けざまに打撃好調な菊池涼介内野手(31)が2号勝ち越し弾。5回には坂倉将吾捕手(22)の1号満塁弾で突き放した。先発・九里亜蓮投手(29)は6回を6安打3失点の粘投で2勝目。佐々岡政権で初の貯金3とし、首位をがっちりキープした。

 強い勝ち方だった。先制されても一発攻勢ですぐさま逆転、中押しし、詰め寄られると突き放す。佐々岡監督は「点を取られた後に野手陣がすぐ点を取った。効果的な一発というか、流れ的に良かったね」と目を細めた。

 「8番・三塁」で今季初先発した安部が口火を切った。1点を先制された直後の3回、先頭で2ボールからの甘い直球を強振。打球は左中間席に吸い込まれた。19年9月4日のヤクルト戦以来、実に577日ぶりの1号同点弾に声が弾んだ。

 「何とか出塁しようと覇気で打った。すぐに取り返すことができて良かったです」

 間髪入れずに菊池涼も続いた。2死無走者で京山の内角高め直球を左翼席へ。「ちょっと詰まったけど、良い風が吹いてくれた」。3月31日の阪神戦以来の2号は、流れをグッと引き寄せる勝ち越し弾。真のプロフェッショナルがそこにいた。

 「まぁ…もう別に。結果的にエラーが付いたけど、待って捕って内野安打になるぐらいなら、攻めてチャレンジした方が投手も納得できると思うしね」

 前日8回の守備で桑原のゴロに猛然と突っ込んではじき、更新中だった二塁手での連続守備機会無失策は569で止まった。微妙な判定の一夜明け。切り替えて、今季3度目となる3安打猛打賞の活躍に、指揮官は「キクがしっかり引っ張ってくれている」と絶賛だ。

 トドメを刺したのは坂倉だった。1点優勢の5回2死から西川、鈴木誠の連打と松山の四球でつないだ好機に5年目で自身初、チーム通算199本目の満塁弾。京山の外角高めカットボールを捉えて左中間席へ運び、白い歯をのぞかせた。

 「つなぐ意識でうまく打てた。開幕前にケガで離脱し、情けなさや悔しさ、いろいろあったけど、戻って来られたのでやるしかないという気持ちです」

 強打が売りの捕手は言葉に力を込める。19年9月15日以来566日ぶりで、佐々岡政権では初の貯金3。首位をがっちりキープし、投打の歯車かみ合う開幕ダッシュは続く。(江尾 卓也)

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