投げるたびに示す可能性 広島ドラ2森浦が初の「回またぎ」救援で無失点 佐々岡監督「開幕1軍は当然」

[ 2021年3月17日 05:30 ]

オープン戦   広島0ー1西武 ( 2021年3月16日    メットライフドーム )

<西・広>5回途中から登板する広島・森浦(撮影・尾崎 有希)
Photo By スポニチ

 広島のドラフト2位・森浦大輔投手(22=天理大)が16日の西武戦でプロ初のイニングまたぎ登板をこなし、使い勝手の良さをアピールした。5回2死満塁で好救援し、続く6回も打者3人で退けた。今春の対外試合はこれで6戦連続無失点。佐々岡監督は快投を続ける左腕に目を細め、いち早く開幕1軍入りを明言した。

 森浦にとっては初となるメットライフドームでの登板。「投げるのにいっぱいいっぱいで、気にする余裕がなかった」という言葉が信じられないほど、パフォーマンスは完璧だった。しかもプロ初のイニングまたぎ。涼しい顔で1回1/3を抑えた左腕はニッコリだ。

 「甘いところに行ったけど、しっかり腕を振ったので打ち取れたのかな…と。満塁の場面で投げさせてもらえて良かったです」

 森下を継ぐ2番手として、5回2死満塁で救援した。打席には巧打のベテラン・栗山。カウント2―1からの高めスライダーに腕を振る。結果は二ゴロ。「左打者を打ち取ってアピールしたいと思っていた」という22歳には最高の結果だった。

 続く6回もマウンドへ。先頭・外崎を高めのスライダーで三ゴロに仕留めると、木村は外角低めに落ちるチェンジアップで空振り三振。若林のバットも、同じ軌道の同じ変化球で空を切らせた。ウイニングショットに手応えを得た瞬間だった。

 「腕を振って投げないとダメな変化球。今日はストライクからボールになる球を投げられた。右打者には投げやすいので決め球の一つとして使いたいし、左打者にも投げられるようにしたいです」

 これで対外試合は6戦連続無失点。左打者のワンポイントはもちろん、イニングをまたぐ救援にも対応したルーキーに佐々岡監督は目を細め「開幕1軍は当然」と明言、「2イニングもあり得る。先発が崩れた時の」として、開幕後はロング救援での起用を示唆した。

 「まずは与えられた場所でしっかり結果を残したいです。そこから投げさせてもらえるポジションが変わってくると思うので」

 指揮官が指摘した通り、おとなしそうな顔をしていてもマウンドで豹変(ひょうへん)する頼もしい左腕。開幕に向け、存在感は高まるばかりだ。(江尾 卓也)

続きを表示

2021年3月17日のニュース