これが猛虎の4番だ 阪神・大山が自身最速弾!「一発は流れを変える」

[ 2021年3月7日 05:30 ]

オープン戦   阪神3ー1ソフトバンク ( 2021年3月6日    ペイペイドーム )

<ソ・神2>4回1死、左越えにソロを放つ阪神・大山(撮影・岡田 丈靖)
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 阪神・大山悠輔内野手(26)が6日のソフトバンク戦(ペイペイドーム)に「4番・三塁」で先発出場し、4回1死無走者から左翼席へ今春実戦1号のソロ本塁打を放った。春季キャンプ中には腰背部の張りで一時的に別メニュー調整を行うなど出遅れたが、不安を払しょくする“自身最速弾”で健在をアピールした。 変則投法の代表格であるアンダースロー・高橋礼の巧みな投球術にも惑わされることなく、「猛虎の4番」大山が会心のアーチをかけた。

 「打った感触はよかった。(アンダースローの投手が)なかなかいないと言っても、打てなかったら、言い訳になるだけだと思うので、しっかり粘って、結果的にホームランになったのはよかった」

 4回1死無走者の第2打席だ。1ストライクからの2球目に88キロのスローカーブ、3球目も89キロの同球種で揺さぶられた。それでも簡単には引き下がれない。高橋礼の緩急自在の攻めに対し、大山もファウル4球と食らいつく。フルカウントに持ち込み、迎えた10球目。真ん中低めシンカーを完璧に捉えた打球は、左翼席で跳ねた。

 実戦7試合、19打席目での今春1号は、試合を決める決勝弾となった。春季キャンプ中には腰背部の張りで一時、別メニュー調整と出遅れたが、昨年の11試合目(2月29日ソフトバンク戦)を更新する自身最速ペースでの一発で、豪快に不安を振り払ってみせた。

 「昨日が自分の中でよくなくて…。今日は自分の中でも、いい感覚で振れた。オープン戦ですけど、シーズンで0点、0点という中で一発は流れを変えると思うので、個人としても、チームとしてもよかった」

 前日5日の同カードでは3打席連続三振と無安打に終わり、試合後にはコーチ陣と確認作業を敢行。宿舎では映像も見返し、修正に努めた。「しっかり対応できた」。矢野監督も「1本出て楽になったと思う。それが、いいピッチャーからのホームランっていうところで、気持ちもまた新たに、さらに前を向く1本になったと思う」と胸をなでおろした。

 昨季はチーム最多の28本塁打を放ち、今年は一層、周囲の期待が高まる。だからこそ、しっかりと地に足を付け、歩みを進める。

 「(ファンの方に)喜んでもらえるように僕たちは頑張るだけ。まずは自分のことをやりたい。自分のことをしっかりやることで、チームもプラスになると思うので」

 「3・26」の開幕へ向け、調整は順調のひと言。主将で4番――チームの中心としての自覚を胸に、ここからは最終仕上げに入る。 (長谷川 凡記)

 ○…大山(神)が4回、左越えに先制ソロ。今春初本塁打で実戦7試合目は自身最速。過去4年は17年本塁打なし、18年21試合目=3月25日オリックス戦(京セラD)、19年10試合目=3月3日ソフトバンク戦(ヤフオクD)、20年11試合目=2月29日ソフトバンク戦(ペイペイD)と、これまでキャンプ期間中の本塁打はなく、3年連続同一カード、同一球場での実戦1号となった。

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