【21年版・球界“新”士録10】日本ハム・ドラ4細川「何事にも全力」50メートル5秒8の正遊撃手候補

[ 2021年1月25日 08:30 ]

日本ハム・ドラフト4位の細川
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 一本筋が通っており、18歳にして求道者の雰囲気すら漂う。日本ハムのドラフト4位・細川の根底にあるのは「何事にも全力」というキーワードだ。50メートル5秒8の俊足が武器。「凡打でも全力疾走するというところは大事にしている。そこはプロでも欠かさずやりたい」と今後も信念を貫く覚悟だ。

 京都出身で幼少期から阪神ファンだった。「1002打席連続無併殺」のプロ野球記録を持つ金本知憲氏(スポニチ本紙評論家)の全力疾走に魅了された。引退試合も甲子園で観戦し、いかなる時でも手を抜かない姿勢をお手本にしてきた。大渕隆スカウト部長も「一塁まで本当に全力で走る。あれは本当に一生懸命」と獲得の一つのポイントになったと明かす。

 全力で走るだけではない。打撃投手相手のフリー打撃では、1メートル74の小柄な体でフルスイング。「打撃投手の方が投げてくださっているのに、慣らしで打つのは失礼。全球本塁打を打つつもりで」とこだわりを見せる。

 昨年末に母校・智弁和歌山でイチロー氏から指導を受けた際も、練習から全球フルスイングするレジェンドの姿に自身のスタイルは間違いなかったと確信。「イチローさんが47歳でしっかり振っているのに、自分がちょこちょこやっているのは違う。若いうちから振る意識でやっていないと打つ手がなくなる。センター返しは終わってからなんぼでも自主練習でできる」。あまりの落ち着きぶりに、球団内部からも「高卒とは思えない」との声が上がる。高2秋に中堅から遊撃へ転向した左の巧打者。正遊撃手の座を狙ってはい上がっていく。(東尾 洋樹)

 ◆細川 凌平(ほそかわ・りょうへい)2002年(平14)4月25日生まれ、京都市出身の18歳。京都東山ボーイズ時代は中3夏にボーイズ日本代表として世界大会優勝。智弁和歌山では1年春からベンチ入りし、甲子園出場3度。高2夏の甲子園では3試合で打率.429、1本塁打、3打点、1盗塁。1メートル74、75キロ。右投げ左打ち。

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