ソフトバンク・石川 新球“カブート”開発意欲「投げられたら面白いかな」

[ 2021年1月20日 05:30 ]

トレーニングに励む(左から)川原、千賀、石川(球団提供)
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 新球種発明に挑戦しようとしている。ソフトバンクの石川柊太投手が19日、千賀滉大投手(27)らと沖縄・宮古島で行っている合同自主トレを公開した。オンラインで対応した石川は、新たにカーブとカットボールの間の変化球“カブート”開発の意向を示した。

 昨季、最多勝利と勝率1位の投手2冠に輝いた石川柊太の特許が、南国で新たに生まれようとしている。「試そうとしているが、企業秘密」と前置きする新球種の詳細が、徐々に判明していった。

 「カーブとカットボールの間の変化球を投げられたら面白いかなと。“やってみようかな”というか。“やっています”ではないけど速いスライダー。カットより曲がるがカーブより曲がらない」

 宮古島はこの日、最高気温が19度。本拠地・福岡より11度も暖かい気候候だからこそ、新球種発明に没頭できる。カーブ+カット=カブカットだ。

 スライダーよりも速い、135キロ前後の縦の変化で空振り量産をもくろむ。「相手(打者)は嫌だなと。フォーク、カーブ、スライダー、カットボールに加えた5つ目。もう1つ(あれば)、相手に的を絞られなくなるし、投げられたら面白いかな」。どう変化するかは、未知数。にやけていた。

 スピードアップ賞を獲得した抜群の投球テンポだけではなく、指先の感覚も抜群に器用な柊太。昨オフも新球を試したことがあった。

 当時カブスのダルビッシュのもとで千賀とトレーニングし、助言を受けた。「フォーシームがシュート回転で強いので、その逆球を使えば抑えやすいんじゃないか?」。そこで、スライダーとカットボールを融合させた“スラッター”を習得。シーズン序盤に投げていた。現在の持ち球リストからは外れているようだが、チャレンジ精神旺盛な右腕らしい。

 「質のいい自主トレができています。データ的に変化球が完投や奪三振につながる」。8年目に挑む石川には独自の研究結果もある。発明に余念はない。

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2021年1月20日のニュース