中日・大野雄 昨季1勝の小笠原に原点回帰指令「地べたから行って。全部忘れてゼロから」

[ 2021年1月18日 05:30 ]

笑顔でランニングする小笠原(左)を見つめる大野雄
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 中日・大野雄が沖縄で合同自主トレしている小笠原に原点回帰を指令した。

 「地べたから行ってほしい。今までの成績を全部忘れて、ゼロからやってほしい」

 昨季1勝に終わった後輩左腕にあえて厳しい言葉を選んだのは、自身も似たような経験をしたからこそ。昨季は沢村賞を獲得するなど球界を代表する投手となったが、18年は未勝利。苦境を乗り越えた実体験がある。

 ブルペンでは小笠原の投球練習を見守り「昨年、僕が良かったのは無駄な球が少なかったから。ストライクゾーンで勝負しよう」と助言。2日前のブルペンでも右打者の外角にシュート回転して抜ける球の修正を指示するなど「気づいたことはどんどん言っていく」と惜しみなく技術指導する構えだ。

 自身も「2月1日にはブルペンに入っているところは見せたい。開幕に万全に」と準備に抜かりはない。「このままやれば、成果は必ず出る。(小笠原)慎之介には一緒に規定投球回を投げようと言った」。左の二枚看板がそろえば、セ界最強の投手王国となる。(徳原 麗奈)

 ≪小笠原は「規定」目標≫中日の小笠原は今季にかける覚悟を口にした。コロナ禍で密を避けるため、大野雄に合同自主トレを一度は断られたが「ここで一緒にやらなかったら野球人生が終わる。何回断られようが、お願いし続けようと思った」と2度目の懇願で許可を得た。沢村賞左腕からの具体的なアドバイスに「良いところも悪いところも言ってくれる。プラスしかない」と感謝。先輩左腕の「一緒に規定投球回」という願いには「ずっと達成できていない。目標」といい、1年間ローテーションを守り抜くことを約束した。

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