ソフトバンク・古谷 今季目標は「30試合登板」 「モイネロのようになりたい」

[ 2021年1月10日 05:30 ]

キャッチボールをするソフトバンク・古谷(撮影・中村達也)
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 勝利の方程式入りを目指す。ソフトバンクの古谷優人投手(21)が9日、福岡県筑後市のファーム施設で自主トレを行い、下半身強化のメニューを黙々とこなした。5年目を迎える160キロ左腕は、工藤監督直伝のメニューで制球力と精神面を強化を図り、モイネロ級の活躍で左の中継ぎエースの座を奪う意気込みだ。

 制球力と球速アップをテーマに古谷はとにかく走っている。「妥協したくなるが、メンタルが強くなる。この1本がピンチで生かされるんだという気持ちで走ってます」

 工藤監督から年末に伝えられた自主トレメニューは、4勤1休で各練習日に100メートル走100本、200メートル走50本、300メートル走25本に下半身と体幹の強化とハードだ。自主トレ4日目のこの日は、ランニング、キャッチボール、シャドーピッチングなど技術練習でも汗を流した。

 真っすぐにこだわる。1メートル75、76キロと決して恵まれた体格ではないが、一昨年5月の3軍戦で、非公式ながら日本人左腕最速の160キロを計測。「困ったときは直球。バッターが分かっていても、空振りが取れる質にしていきたい」と最大の武器をさらに磨く。念願の1軍デビューを果たした昨季は4試合に登板し、計5回2/3で防御率3・18。「1軍登板を経験して、メンタルが弱いなと思った。克服したい」と昨季の悔しさを忘れていない。

 発奮材料がある。北海道の母校・江陵高が今年3月で閉校。唯一のプロ野球選手である左腕は「活躍することによって母校の名前は残る。監督は今でも相談できる恩師。恩返ししたい」と力強く語った。今後も指揮官直伝のメニューを消化していき、20日からブルペンに入る予定だ。「30試合は投げたい。モイネロのようになりたい」。左の中継ぎエースの座を目標に、勝利の方程式入りへ突っ走る。

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