「恐怖」のドラ1がベールを脱いだ オリ舜平大の初投げを受けた中川颯「怖かった」

[ 2021年1月10日 05:30 ]

<オリックス・新人合同自主トレ初日>キャッチボールに汗を流すドラフト1位・山下舜平大(撮影・井垣 忠夫)
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 オリックスの合同自主トレが9日スタートし、ドラフト1位・山下舜平大投手(18=福岡大大濠)はキャッチボール相手の同4位・中川颯(立大)に「怖かった」と衝撃の告白をさせる剛球を披露。大器の片りんをのぞかせた。

 度肝を抜く“初投げ”だった。静まり返った大阪・舞洲の室内練習場に、重低音の衝撃音が響き渡った。視察した首脳陣の視線を一身に浴びた山下の剛球は、それでも50%程度というから驚きだ。
 
 「半分くらいの力で、ボールの回転だったりを確認しながら投げました。(球の回転は)今日は寒くてしっかり投げられなかったです。まだまだ改善点はあると思います」
 
 最速154キロを誇る1メートル89、93キロの大型右腕。その存在感が際立ったのは中川颯とのキャッチボールだった。ゆったりとした投球フォームから放たれたボールは低弾道から浮き上がるような軌道を描き約50メートル先の中川颯のグラブに突き刺さった。
 
 「重いボールを投げようと思って投げられる技術はまだないので、自然とそうなっているのかな。軽いより重い方がいいので」

 謙虚な本人とは裏腹に、昨夜もキャッチボールをしたという中川颯の言葉が衝撃度を物語る。「大学生や社会人に近い球の印象。(左手の)親指が今も痛い。重さがある。伸びも切れもあって、ズシンと来る。怖かったです」と明かした。防球ネット越しに視線を送った中嶋監督も「あれで半分の力なら300キロ出るんちゃう」と冗談を交え、大器の予感を感じ取った。
 
 20日に初ブルペン入りする予定。体づくり中心の育成方針から春季キャンプはB班(2軍)スタートが見込まれるが、期待は膨らむ。「真っすぐとカーブの質を上げながら、いろいろ覚えていけたら。レベルアップを目標にキャンプに向けて体をつくっていきたい」。この男、やはりタダ者ではない。

 〇…春季キャンプに向けたスタッフ会議があり、中嶋監督はコロナ禍で対外試合の減少を想定し、紅白戦を増やす意向を示唆した。例年5試合程度だが「韓国のチームは来られないし、対外試合が少なくなる。紅白戦でということにはなる」とし、第2クールの2月6日以降から複数回組む予定。若手中心の投手陣を含めた現有戦力の見極めと実戦勘を養う。

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