阪神・藤浪、G倒の誓い!菅野残留決まった宿敵に「やられたからには借りは返したい」

[ 2021年1月9日 05:45 ]

<藤浪自主トレ公開>練習を終え、テレビの代表インタビューに応じる藤浪晋太郎=甲子園球場新室内練習場(代表撮影)(撮影・北條 貴史)
Photo By スポニチ

 阪神の藤浪晋太郎投手(26)が8日、甲子園室内練習場での自主トレを公開し、今季こそ「打倒・巨人」を誓った。昨季はチームも自身も苦汁をなめさせられた。今オフも大物助っ人を補強し、エース・菅野の残留も決まった宿敵を、完全復活への踏み台とする意気込みを見せた。

 完全復活へは避けては通れない道だ。オンライン取材に応じた藤浪は、その質問に表情を引き締め、強い決意をのぞかせた。
 
 「そうですね。チームとしても巨人に勝てなくて、個人的にも去年やられたので。巨人を倒していかないと優勝というのは…。巨人だからというのではないけど、上のチーム、ああいう組織力のあるチームを倒していかないと優勝は見えてこないと思う。強いチームという意味で意識していきたい」
 
 自主トレでは投球練習はせず、岩崎とのキャッチボール、筋力トレーニングなどで約2時間30分、汗を流した。激動の昨季は開幕前の新型コロナ感染もあり、夏場まで苦しんだが、9月末の中継ぎ転向を契機に大きな手応えをつかんだ。直球は球団史上最速の162キロを記録し、制球も安定。10月28日中日戦で先発に再転向後、3試合を計15回自責点0でシーズンを終え、21年へとつなげていた。
 
 「いい形では終われたので。状態としても悪くないと思っていますし、楽しみな新しい年かなと」
 
 「G倒」が最大のアピールになることは分かっている。昨季チームは2位でも、8勝16敗という直接対決の成績が独走Vを許す要因となった。自身も3試合で0勝2敗、防御率7・07。雪辱へ、燃えないはずがない。
 
 「やられたからには借りは返したいと思いますし、しっかり抑えられたら」
 
 潤沢な資金力を誇る巨人は、今オフもメジャー196発のスモーク(ジャイアンツからFA)、同96発のテームズ(ナショナルズからFA)を両獲り。それ以上に大きい“補強”がエース菅野の残留だ。投打に戦力を充実させた難敵であることは承知の上で藤浪は「打倒・巨人」「打倒・菅野」への思いを言葉にした。
 
 「いい投手、エースと呼ばれる投手は相手のエース級に投げ勝ってこそだと思う。まずはローテーション入ることを目標に。そこから、いいカードを投げさせてもらえるようになってくれば、そういうところでしっかり投げられればと思う」
 
 まずはチーム内競争に勝たなければならない立場。ただ、持てる力を発揮できれば、菅野にもヒケを取らないことは周囲も認めている。確かな手応えをつかんで臨む9年目。宿敵を黙らせる猛虎のエースへの道を再び歩み出す。(山添 晴治)

 【藤浪と一問一答】
 ――ローテーション入りへ競争は激しい。
 「アピールというか結果を出すしかない。内容的にも“これだったら藤浪を使いたい”と首脳陣に思ってもらえるように。自分のスタイル的に力強さというところがポイントになってくると思う。その辺りを、しっかりアピールできれば」

 ――藤川球児スペシャルアシスタントも打倒・巨人と。宿敵への意識は強まっている。
 「巨人は自分が入ってから、ずっと強いので。常に自分たちの上にいるチームなので、意識は強い」

 ――新型コロナ感染拡大をどう感じているか。
 「動きにくいというのが正直なところ。いろいろなところに気軽にはいけない。例年と比べても、調整しづらい。(コロナに)かからないように最大限、注意して生活するしかないかなと」

 ――21年シーズンへの抱負を。
 「ここ数年、数字を残せていないというところがあるので、数字、結果で示せるような1年にしたい」

続きを表示

この記事のフォト

2021年1月9日のニュース