プロ野球新助っ人 来日ピンチ!コロナ禍でキャンプ終了後にチーム合流も

[ 2021年1月5日 05:30 ]

ロハス(スポーツ朝鮮提供)
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 新型コロナウイルスの世界的な感染再拡大により、各球団の新外国人選手の合流が春季キャンプ終了後になる可能性が高いことが4日、分かった。すでに政府は全世界からの外国人の新規入国を1月末まで停止。ビザ(査証)発給手続きの再開時期は不透明で、来日後の隔離期間も考慮すると合流が3月にずれ込むことも考えられる。調整遅れは必至で、新戦力の開幕への影響が懸念される。

 ウイルスの猛威が、また球界に襲い掛かりそうだ。感染再拡大に変異種の出現。12球団で外国人選手の多くが来日予定を見通せない状況に、あるパ・リーグの球団幹部は不安を隠さなかった。
 「一番の心配は新外国人も既存の外国人も、入国できるかどうかというところですね」

 すでに1月末までの外国人の新規入国が停止され、12月28日からはビザの発給も停止された。仮に2月1日に解除されたとしても発給手続きには1週間程度を要し、来日後も14日間の隔離期間が必要となる。現時点でも2月1日のキャンプインに間に合わない状況だ。

 昨季から引き続き日本でプレーする外国人も、影響を受ける可能性がある。すでにビザを所有し更新済みの選手は「再入国」扱いで来日可能だが、シーズンごとにビザを新規取得させる方針の球団もある。その場合は新外国人選手と同じ扱い。来日が2月中旬になればチーム合流はキャンプ終了後にずれ込み、開幕への調整が間に合わない可能性もある。

 今季の新外国人は大物が目白押しだ。巨人と合意したメジャー通算196本塁打のスモークや、ブルワーズ時代の17年に30本塁打したヤクルトのサンタナ、メジャーとの争奪戦の末に阪神が獲得した韓国の2冠王のロハスらが注目。来日問題は大きな戦力差を生みかねず、12球団統一のルールづくりを求める声もある。ロッテ・松本尚樹球団本部長は「こればかりは国の決まりなので仕方ない。臨機応変に対応したい。12球団同じ形になると思う」と説明した。

 12日にはJリーグと合同のコロナ対策連絡会議があり、専門家の助言を仰ぎ、来日問題が議題となる可能性もある。新たなシーズンを前に、球界がまた困難な状況に直面した。

 ≪開幕前トレード活性!?≫外国人の来日問題は、チーム編成への影響も大きい。ある球団関係者は「(外国人選手の)来日、合流が遅れれば戦力はダウンする。そうなると開幕前のトレードが活発化するのではないか」と指摘。チームの中心である4番や先発の柱として期待するチームは多いが「外国人抜きの布陣での戦力分析を始めた球団もあると聞く」と話した。

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