ソフトバンク・中村晃 史上初2年連続スイープ王手弾!PS球団最多タイ12発だ

[ 2020年11月25日 05:30 ]

SMBS日本シリーズ2020第3戦   ソフトバンク4ー0巨人 ( 2020年11月24日    ペイペイD )

<ソ・巨>3回2死二塁、2ランを放つソフトバンク・中村晃
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 投打に隙なし!史上初の2年連続スイープ日本一に、ソフトバンクが王手をかけた。中村晃外野手(31)が3回、自身ポストシーズン12発目の本塁打となる右越えの先制2ラン。7回にも右前適時打を放って立役者となった。投手陣もマット・ムーア投手(31)ら3人の継投で巨人打線を1安打で完封。日本シリーズは11連勝。本拠地では中日と戦った2011年第7戦から15連勝だ。4年連続日本一を4連勝で決める。

 さすがは選手会長――。シフトバンク・中村晃がシブく“王手弾”を放った。3回2死二塁。サンチェスのフォークの落ち始めにバットを完ぺきにかぶせた。右翼席への先制の2ラン。日本シリーズ通算4号。17年のDeNAとの第5戦以来だ。

 「2ストライクだったんで甘い、高い球に手を出そうと思っていた。本塁打は、たまたまですよ」

 これでポストシーズン(PS)は計12本目。城島健司会長付特別アドバイザーの現役時代に並ぶPS球団最多記録となった。「本当に大舞台で点が欲しいときに、打った瞬間。大きかった。さすがアキラ、選手会長!」と工藤監督はお立ち台で声を弾ませた。先制弾だけではない。2点先行の7回1死一、二塁では高梨のスライダーを強振しダメ押しとなる右前適時打。ここぞの勝負強さだった。

 「食と筋肉」。春からの2つの改良が、晩秋に結実した。1月の長崎市内での自主トレでは、栄養士を雇う派遣会社と契約し栄養管理を依頼した。炭水化物を減らし、開幕後も継続した。

 ウエートトレーニングもやめた。19年まで上半身中心の肉体改造で本塁打増を狙ったが「ウエートは筋肉が硬くなるしやめた。股関節、臀部(でんぶ)強化に変えた。今もやってないし飛距離も変わらんなーと思って」と効果を口にした。

 クライマックスシリーズ(CS)ロッテ戦の第2戦で2ラン2本を打ちMVPを獲得。勢いを付けて臨んだ日本シリーズで起こった場外の騒音も封じ込めた。21日の第1戦で守備の際に巨人・丸と接触。ネット上でも注目を浴びたが、当日夜に丸からの電話で謝罪され和解していた。「同学年ですし高校時代から知ってます。いろんなこと言われたけど丸と僕では終わってます。偶然当たったんでしょう」。最後は野球で決着をつけるだけだ。

 「一つ負けると流れも変わると思うので」。中村晃は最後まで、全力でバットを振る。

 ≪シリーズでの勝利打点もチーム最多タイ≫中村晃(ソ)が3回に決勝の先制2ラン。シリーズでの勝利打点は4度目。チームでは松田宣に並ぶ最多回数になった。また、シリーズの本塁打は17年DeNA第5戦で石田から打って以来4本目。クライマックスシリーズでの8本も合わせたポストシーズン通算では12本目だ。ポストシーズンの通算最多本塁打は、王貞治(巨)が日本シリーズのみで記録した29本だが、チームでは城島健司の12本に並ぶ最多記録になった。

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