阪神・高橋遥 開幕からフル回転誓う!矢野監督は開幕投手争いを期待「そら、西を上回ってくれたら」

[ 2020年11月20日 05:30 ]

ハードなランニングメニューにバテバテの谷川(左)と藤浪(中央)に笑みをこぼす高橋(撮影・北條 貴史)
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 阪神は19日、甲子園球場で秋季練習の第2クール初日を迎え高橋遥人投手(25)が来季のシーズン完走を誓った。コンディション不良で出遅れた今季も含め、プロ入り後の3年間はすべて離脱を経験。矢野燿大監督(51)からは、来季の開幕投手候補にまで急成長することを期待された。

 キャリアで最も多くの白星を手にした1年でも、上回ったのは不完全燃焼の思いだ。高橋は最多の5勝を挙げたプロ3年目を振り返りながら、浮き彫りになった自身の課題を明確にしていた。

 「開幕からしっかり1軍で投げられるようにというのがいつもできないので。1、2、3年目とこんな感じで…。1年間、ケガをしない、1年間投げるというのを目標というか、最低限そこはクリアしたいので、今は下半身を中心にメニューを決めてやってます」

 コロナ禍による異例のシーズンは、コンディション不良で出遅れた。8月に初昇格も、10月には再び不調で離脱。1年目から高い能力を買われ1軍で起用されている一方、シーズン完走はいまだ未経験だ。過去3年を反面教師に、秋季練習ではウエート、走り込みと自主的にメニューを組んで強化に励んでいる。

 高橋が先発ローテーションで1年回れるようになれば…。これこそが、チームにとっての魅力的な“補強”になる。「後半はいろいろうまくいかなかったけど、その中で試合を作れた」。10月5日の巨人戦では130キロ台にあえて脱力した直球とカーブを交える投球でプロ初完投を記録。疲労が蓄積した中でも試合を作るための“引き出し”が増え、本格開花の期待は高まる。

 矢野監督も期待を隠そうとはしない。「ポテンシャルがあるだけにもっと高いところを求めてる。チームを引っ張っていってもらうところまで来てもらいたい」と言葉をかけただけでなく、西勇で揺るがない来季開幕投手についても「そら、西を上回ってくれたら」とうなずいた。

 「安定してずっと投げられる、結果を出せるようにしていきたい。(数字の目標は)イニングは投げたい。あとは勝ちの方が負けより多くくらいですかね」。秘める力に見合った数字と投げっぷりで、殻を破って見せる。
(遠藤 礼)

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