広島・中村奨 ソロ弾含む2安打で猛アピール 「打てる捕手」1軍定着へ

[ 2020年11月20日 05:30 ]

フェニックスL   広島8―1巨人 ( 2020年11月19日    天福 )

<フェニックスL 広・巨>5回、左越えソロを放つ中村奨(撮影・河合 洋介)
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 広島・中村奨成捕手(21)は19日、「フェニックス・リーグ」巨人戦で左越えのソロを含む2安打とアピールした。「走攻守」そろって持ち味を発揮。高卒3年目の今季は、1軍デビューするも無安打に終わった。「打てる捕手」を目指して会沢、坂倉が控える捕手争いへの参戦を思い描いた。

 中村奨の一発には、来季を見据えた内容の濃さがあった。初回2死で1ボールから堀岡が投じた直球を左前打。5回先頭でも1ボールからの2球目だった。今度は変化球を強振し、左翼フェンスを悠々と越える同リーグ1本目のソロとした。

 「いい入り方ができた。(第1ストライクを捉えるのは)1軍から落ちてずっとやってきたこと。結果として出ているのは、いいことだと思います」

 高卒3年目の今季に1軍デビュー。4打席でプロ初安打をかなえられず、一振りで仕留める必要性を痛感した。7月までウエスタン・リーグ打率3割を維持しながら、最終的には同・244。非凡なパンチ力を考えれば、2軍戦1本塁打も物足りない数字だろう。「本塁打バッターではない」と自己分析するものの、この日のような飛距離が出始めれば「打てる捕手」としての存在価値も高まる。

 「今年は打てるときと打てないときの差が激しかった。波をなくして継続するという来年の課題もできた」

 初回の出塁時には、、すかさず二盗した。7回無死一塁の守備では、鈴木寛の変化球を体で止め、素早い二塁送球で進塁を阻止。攻守ともにアピールできる強みがある。

 1軍捕手には会沢、坂倉が君臨しており、残る枠は少ない。「さらにアピールしないと、来年の1軍キャンプに入れない。(捕手の)石原(貴規)さんも調子がいいのは分かっている。負けるのが一番悔しい」。あす21日からは佐々岡監督が視察予定。直接アピールする準備は整った。
(河合 洋介)

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2020年11月20日のニュース