日本ハム宮西「誇り」通算700試合登板 鉄腕1回無失点 連勝に貢献

[ 2020年7月30日 10:16 ]

<日・オ>通算700試合登板を達成した宮西はボードを手にガッツポーズ(撮影・高橋茂夫)
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 日本ハム・宮西がプロ野球史上17人目となる通算700試合登板を果たした。チームの今季2度目の2連勝に貢献。プロ野球最多ホールドなど数々の記録を打ち立ててきた左腕は「700回もマウンドに立てたことは誇りに思う。500、600と投げてきたけど、700となって“あっ、結構投げたな”と思うようになった」と感慨深げに振り返った。

 出番は2点を勝ち越した直後の8回だった。1死から二塁打を許すと、鳴り物などの応援を制限するコロナ禍の試合ならではの珍事も起こった。バックネット裏にある放送席から実況の声がマウンドまで届いていたのだ。

 深谷球審を通じて実況の声量を抑えるように要請。「投球動作に入ってから声が聞こえると集中が切れてしまう。あそこは大事な場面だったので」。何度もセットポジションを外したりするなどして心を落ち着けたのも、百戦錬磨の左腕ならではだった。

 そして続く2人の打者を冷静に仕留めた。「自分の700試合登板やし、(実況も)興奮していたと思う。これは全くクレームじゃないよ」と前置きしつつ「僕もラジオのパーソナリティーをやっているので興奮の気持ちも分かる。早くコロナが落ち着いてファンの応援がある中でできることを望んでいる」。ハプニングも笑いに変えるあたりが宮西の優しさでもあった。

 目標は岩瀬仁紀のプロ野球最多登板記録、1002試合だ。昨オフのNPBアワーズで岩瀬氏から「俺は1002試合登板したからな」と初めて声を掛けられた。「1002試合という登板数のえげつなさと、体力、投げ続ける精神力が本当に凄いなと、どんどん感じるようになった。偉大だからこそ年々口にできなくなってきた」。前人未到の記録を目指し、今後も一試合一試合をコツコツ積み重ねていく。(東尾 洋樹)

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2020年7月30日のニュース