阪神　大量20得点！ボーアや！サンズや！プロ野球史上初の新助っ人アベック満弾

セ・リーグ   阪神20―5ヤクルト （ 2020年7月28日    神宮 ）

4回2死満塁、本塁打のサンズを迎える（右から）木浪、近本、糸井（撮影・大森　寛明）
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　猛虎打線の神宮花火大会や～！！阪神は28日、ヤクルト戦で2回にジャスティン・ボーア内野手（32）が7号、4回にジェリー・サンズ外野手（32）が6号となる満塁本塁打を放ち、球団史上6度目の20得点をマークして大勝した。ともに新助っ人によるアベック満塁アーチは、プロ野球史上初で、今季初の貯金2。2位・ヤクルトまで勝率差に肉薄した。 【試合結果】

　ボーアが“ファイアボール”を右翼ポール際に突き刺した。序盤で一気に大勢を決めた7号満塁本塁打。26日の中日戦に続く2戦連発で、自慢のパワーがさく裂した。

　「満塁ホームランはスゴく気持ち良かった。前の打者たちがいい働きをして塁に出てくれた。それに続けるように甘い球が来たら、逃さず意識していて打つことができたよ」

　3点優勢の2回2死満塁。制球に苦しむイノーアに対して狙い球を直球に絞ってどっしりと待ち、カウント3―1から真ん中低め直球を完璧に捉えた。

　「うれしかったし、チームメートに恵まれていることが大きいよ」

　満塁弾は5日の広島戦以来、2本目。阪神1年目の外国人打者としては68年のカークランド、10年のマートンに並ぶ最多だ。77年にブリーデンが記録した球団外国人選手のシーズン最多3本にも王手をかけた。7本塁打はすべて7月に記録し、気温の上昇とともに調子を上げてきた。

　こだわりは素手で打つだけではない。バットにもこだわりがあった。マーリンズ時代の17年に同僚だったイチローとの合同自主トレのため来日。その際、ミズノ社のバット工場を見学した。実際に使う道具を製造の段階からチェックするほどの熱量の持ち主だ。

　「自分のバットがどう作られているのかを見て、どれだけ繊細に作られているのか知ったので安心して使っているよ」

　愛着たっぷりの“相棒”を携え、6回の右前適時打を合わせて8試合ぶりの複数安打。来日最多の5打点で打線をけん引した。右臀部（でんぶ）の張りで19日の中日戦から3試合欠場した不安はもうない。2年ぶりの20得点を呼び、今季初の貯金2へと導いた。

　サンズとのアベック弾は2度目を数え、2人合わせて計10打点の活躍。矢野監督も「満塁本塁打もそんな出るものじゃないしね。スゴいことやね」と興奮を隠せない。文句のつけようがない働きで文字通り「助っ人」の威厳を示した。（長谷川　凡記）

　○…ボーア（神）が2回、7月5日の広島戦（マツダ）に続く来日2本目の満塁本塁打。阪神選手のシーズン複数本は13年新井良太の3本以来7年ぶり。外国人選手では10年マートンの2本以来10年ぶりで、最多は77年ブリーデンの3本。国内移籍を除く入団1年目では68年カークランド、10年マートンに並ぶ最多。

　○…4回にはサンズも来日初の満塁本塁打。同一チームでゲーム2本は昨季7月28日、巨人が阪神戦、ゲレーロと炭谷で記録して以来、史上28度目（セ14、パ14）で、阪神は10年5月7日の広島戦、城島とマートン以来10年ぶり3度目。ともに外国人選手は78年4月20日、広島の中日戦、ギャレットとライトル以来、42年ぶり2度目。前回の2人はいずれも来日2年目で、新外国人のそろい踏みは史上初めてだ。