関西六大学野球春季リーグ代替試合開幕 プロ注目の大商大・吉川 5回零封

[ 2020年7月14日 05:30 ]

<神院大・大商大>大商大の先発・吉川は5回無失点の力投を見せる(撮影・井垣 忠夫)
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 関西六大学野球連盟の春季リーグ戦代替試合が13日、皇子山球場で開幕した。新型コロナウイルス感染拡大の影響で大学リーグ戦の中止が相次ぐ中、京産大以外の5大学で開催。選手は降雨の中、躍動した。第1節第1試合は大商大が6―3で神院大に勝利。第2試合は雨天中止となり、日程が変更された。

 当初は4月4日開幕の予定だったが、感染拡大の影響を受けて開幕は3度延期。それでも連盟はあきらめなかった。4年生に積み重ねた努力を披露する場を与えたい。卒業後も野球を続ける意思のある選手には“就職活動”になる意味もある。森川敏朗理事長は「中止にするのは簡単。ただ何としても試合をしてあげたかった」と使命感を口にした。

 各大学1試合総当たり制。公式戦ではないため個人記録も残らず、優勝チームも決まらない。それでも開催には大きな意義がある。度重なる日程変更で休日の球場確保ができなかったが、平日開催がプラスに働いた。月曜は高校などの試合が少なく、ネット裏にはプロ、社会人の関係者が集結。プロスカウトは9球団14人を数えた。今秋ドラフト候補で5回3安打無失点と好投した大商大・吉川貴大投手(4年=開星)は「練習してきたことを発揮する場を作ってくれてありがたかった」と感謝を口にした。

 神院大の先発・内海柊太朗投手(4年=東洋大姫路)は6回4失点に「結果はダメだったけど、次に向けて頑張りたい」と話した。卒業後の進路は未定だが、社会人などで野球を続けたい気持ちはある。スタンドの関係者について「来ているのも知らなかった」と苦笑いだったが、今後も自然体でアピールを続ける。

 入場する関係者には記名、検温が義務づけられ、観戦希望の保護者も事前申請制。感染リスクの排除に重点を置きながら試合を開催した。7月にようやく訪れた春。連盟、大学、選手が一丸で戦う。(桜井 克也)

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2020年7月14日のニュース