DeNA・佐野 4番初V打!「幸せの黄色いTシャツ」母校・広陵後輩母のお好み焼き店に希望届けた

[ 2020年7月4日 05:30 ]

セ・リーグ   DeNA5―4ヤクルト ( 2020年7月3日    神宮 )

<De・ヤ>4回1死一、三塁、佐野は右勝ち越し適時打を放ちコーチとエアタッチ(撮影・村上 大輔) 
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 DeNA・佐野が快打に込めた「希望」は、遠く広島の地にも届いている。同点の4回1死一、三塁で勝ち越しの右前適時打。「前の2打席ともチャンスをつぶしてしまった。“ここはものにするぞ”と強い気持ちだった」。今季のチーム、そして超強力打線の象徴ともいえる新たな4番打者。昨季の11試合も含め、4番として24試合目で初の決勝打だ。

 前日、ラミレス監督が自ら命名した「HOPE TO VICTORY(勝利への希望)打線」。昨季までの4番&主将の筒香(現レイズ)が抜けた穴を埋めているのが新助っ人オースティンであり、佐野だ。偉ぶったところのない、謙虚で優しい男。今でも機会があれば、少しでも店の宣伝になるようにと「幸せの黄色いTシャツ」を身に着ける。

 「いいでしょう?(母校・広陵の)後輩のお母さんがやっているお店なんです」。お好み焼き店「はらちゃん」をPRするTシャツ。広陵野球部の1年後輩である原村健太郎さんの母・成子(せいこ)さん(52)が広島市内で経営している。昨年末に故郷・岡山に帰省した際にも、佐野は店に顔を出した。

 コロナ禍で緊急事態宣言が発令されていた5月。満足に営業できない中で、店はお好み焼きのテークアウトなどでしのいだという。「何とか乗り切りました」と成子さん。そんな苦しい状況で佐野の活躍を見て「本当に励みになっています。広島ですがカープではなく、DeNAの試合を毎日テレビで見ています」。勝利への希望だけではない。佐野のバットはさまざまな人に希望を届けている。

 「なかなかホームランが出ないけど…。毎日ヒットを打てるよう頑張る」。チームは今季13試合で早くも8度目の2桁安打。2位の座をキープした。「HTV」は広島テレビ…ではなく、超強力打線の略。その中心に佐野がどっしりと座っている。(鈴木 勝巳)

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