DeNA・今永 意地の8回零封で今季初勝利!チーム5連勝、首位巨人に0・5差ピタリ

[ 2020年6月27日 05:30 ]

セ・リーグ   DeNA6―0阪神 ( 2020年6月26日    横浜 )

<D・神>8回2死一、二塁、代打・糸原を二ゴロに仕留めガッツポーズの今永(撮影・島崎 忠彦)
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 114球の熱投だ。DeNAの今永昇太投手(26)が26日、阪神戦に先発し、8回4安打無失点に抑え、今季初勝利を挙げた。12球団の開幕投手が再び勢ぞろい。6月19日の広島との開幕戦で黒星を喫していた今永は見事な快投でエースの意地を見せ、チームを5連勝に導いた。巨人を0・5ゲーム差で追走し、首位奪取を狙う。

 スコアボードに8個のゼロを並べた。終盤まで息詰まる投手戦でも一歩も引かない。今季初勝利を挙げた今永が安どの息をついた。

 「こういう試合を勝ちきっていくことが信頼につながると思う。僕自身の初勝利なので、ホッとしています」

 3回まで完全投球。ワンバウンドするチェンジアップに、阪神打者のバットは何度も空を切った。1―0の8回2死一、二塁。「試合展開を見てもターニングポイント」と振り返った場面は代打・糸原を二ゴロに抑え、力強く左拳を握った。

 開幕戦で敗戦投手になった後、同じ左腕の浜口が勝ち、前夜もドラフト2位左腕・坂本がプロ初勝利を挙げた。責任感の強いエース左腕は「正直苦しい調整だった。自分に重圧をかけるわけではないが、先頭で引っ張らないといけない気持ちがあった」と吐露する。重圧を振り払うように腕を振り、6年連続負け越し中の阪神との今季初戦で手にした価値ある1勝。「若い選手に引っ張られながらいい投球ができた。感謝しないと」と少しだけ肩の荷を下ろした。

 ヒーローインタビューで、視聴者からの「マウンドに上がる時、考えていることは」の問いに「帰って晩ご飯何食べるかですね」と小ぼけを繰り出したが、無観客のため反応は分からず。しかし球界きっての「意識高い系左腕」は本気だ。「試合後30分までに炭水化物と糖質を取らないと筋肉の衰えが始まるので」と栄養素などへの関心も深い。玄米を食し、ミネラルや水分量には特に気を使う。「体の60%くらいは水分でできているから」とお茶やコーヒーは控えて水を摂取。みずみずしい生活が、躍動感のある投球を呼んだ。

 巨人がヤクルトに逆転勝ちし、2年ぶりの単独首位浮上こそ逃したが、チームは5連勝と勢いに乗る。「今年はCSがないので、1位にならないと次がない」と今永。頂点だけを目指し、エースとして走り続ける。(町田 利衣)

 ▼DeNA・ラミレス監督(今永について)素晴らしかった。西もいい投球をしていてタフな試合だったが、最初から最後までいいピッチングをしてくれた。

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