阪神・矢野監督「打つ方の責任は明らか」 糸井、ボーア外し打線組み換えも零敗 27日にサンズ昇格

[ 2020年6月27日 05:30 ]

セ・リーグ   阪神0-6DeNA ( 2020年6月26日    横浜 )

<D・神1>ベンチの矢野監督(撮影・島崎忠彦)
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 阪神は26日のDeNA戦で今季初の零敗に沈み、早くも2度目の3連敗を喫した。左足首手術明けの糸井嘉男外野手(38)を休養させ、ジャスティン・ボーア内野手(32)を先発から外した打線が不発。矢野燿大監督(51)は開幕からの7試合で計10得点の貧打も踏まえ、27日にジェリー・サンズ外野手(32)を昇格させることを明かした。

 くしくも最後の打者となったのが代打のボーアだった。9回2死一塁。左飛に倒れて見せ場なく終わった。今季7試合目にして初の零敗。矢野監督は新打線の空転に苦しい表情を浮かべた。

 「いろいろ突破口というかね。点を取れていないんでね。何もしないというよりはちょっと動いてみようなかなというところで。総合的に判断して。控えのヤツも練習でいい感じで打っていた」

 起爆剤として大幅な打順の組み替えを敢行した。不振のボーアに加えて糸井も今季初のベンチスタート。難敵左腕の今永攻略を狙った策の一つとして右打者6人を先発野手として並べた。確かにボーアは左投手に無安打で、糸井も今永には昨季10打数1安打だった。ただ、糸井に限れば、5試合連続安打中。昨季のデータだけを重視して選択したわけではなく総合的に判断した用兵だった。

 「嘉男(糸井)も手術明けというのがある。対戦(成績だけ)で外すことはない。明日、明後日も行ってもらわないとあかんし、休めるところを探しながらというところでいくと今日なのかなと」

 糸井は昨年10月に左足首を手術し、いまはプレーに支障ないとは言え、来月には39歳を迎える。過密日程を踏まえれば仕方のない休養日も、精彩を欠く現状の打撃陣ではチーム内で打率トップの不在は痛かった。

 最大の好機は4回だった。1死二塁で代役3番の大山はカウント1―2から見逃せばボールだった内角低めのチェンジアップに空振り三振。マルテが二塁内野安打でつないだ後、頼みの福留も三邪飛に倒れた。決定打を欠き、1試合平均1・43得点の惨状では1勝6敗の苦戦も必然か…。矢野監督も「打つ方の責任は明らかだと思います」と認めた。

 近年の横浜スタジアムは猛虎が最も得意とする球場で、猛打を振るってきた。そんな好相性の場所でも目覚めることなく沈黙。矢野監督は開幕2軍だったサンズの緊急招集を決め、27日は先発起用が濃厚。再びそろえる“MBS”に窮状打開を託した。(山本 浩之)

 《7試合で1勝6敗は29年ぶり》○…阪神が今季2度目の3連敗。7試合消化時点で1勝6敗は、1991年以来29年ぶり。同年は球団ワーストに並ぶ開幕5連敗でスタートし、一度も順位を上げることなく最下位に終わっている。

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