西武・木村 8回に逆転満塁弾「打った瞬間に入ると思った」 辻監督も最敬礼、ニールの黒星も消えた

[ 2020年6月27日 05:30 ]

パ・リーグ   西武7-4ソフトバンク ( 2020年6月26日    メットライフD )

<西・ソ4>8回2死満塁、逆転満塁本塁打を放った木村文(中央)はチームメートに出迎えられる(撮影・尾崎 有希)
Photo By スポニチ

 乾いた音を残し、西武・木村の打球が、バックスクリーン左横で力強く弾んだ。

 「打った瞬間に入ると思った。ハイタッチできなくてもうれしかったですね」

 1点を追う8回2死満塁。1ボールから岩崎の149キロの直球をはじき返した。15年6月24日のソフトバンク戦以来、5年ぶり2本目の満塁弾。ベンチ前ではヘルメットを取ってガッツポーズ。「よーし!」と高らかに雄叫びを上げた。

 06年高校生ドラフト1巡目で投手として入団し、今季で野手転向8年目。昨季はわずか2打席及ばず、自身初の規定打席を逃した苦労人が窮地を救った。辻監督も「今日の勝利は大きいどころの話じゃない。先発がニールで、絶対に負けられないと思っていた。木村さまさまです」と最敬礼。そのまま敗れていれば6回1/3を投げ、4失点だったニールが敗戦投手となり、球団の外国人記録に王手をかけていたシーズンまたぎの連勝が「12」でストップするところだった。

 殊勲の男は「去年までは、来たボールに対して力がほどける部分があった。今年はキャンプから、来た球を強く振ってきた」と胸を張った。3月2日に第1子となる長男が誕生しており、これがパパ1号。「子供のためにも長く野球ができるように頑張りたい」と誓いを新たにした劇弾だった。 (花里 雄太)

続きを表示

この記事のフォト

2020年6月27日のニュース