関本賢太郎氏 ボーア「外スラ」1本でも捉えれば本来の姿取り戻すきっかけになる

[ 2020年6月21日 06:45 ]

セ・リーグ   阪神1―11巨人 ( 2020年6月20日    東京D )

<巨・神>7回2死満塁、三振し立ち尽くすボーア(撮影・木村 揚輔)
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 【関本賢太郎 視点】ボーアが苦しんでいます。特に左投手に対応できず、この試合でも4打席すべて抑えられました。3回の2死満塁で二ゴロ、そして7回の2死満塁でも見逃し三振…。最大の敗因でしょう。

 課題は一つです。外角スライダーを一度、完璧に捉えることです。2回の第1打席では2球続いた田口の「外スラ」を一ゴロ。3回と、5回2死一塁での二ゴロもいずれも「外スラ」でした。
 今後も相手バッテリーは必ず「外スラ」を中心に組み立ててくるはずです。高木をぶつけてきた7回。最後は真っすぐに手が出ませんでしたが、前の3打席で変化球を強く意識させられて完全に裏をかかれたものです。

 難しい球を仕留める必要はなく、1打席に1球もしくは2球はストライクゾーンに来ているわけですから、その少し甘くなったものを一度ガツンとやってしまえばいい。すると、相手バッテリーも今ほど容易には投げてこれなくなります。

 巨人の捕手だった炭谷は4打席で全16球全て外角にミットを構えていました。一度でも打ってしまえば、そんな極端な配球にもクギを刺せます。今はまだ相手との駆け引きという以前の問題です。

 心配なのは周囲にいろいろと言われてボーアらしさが消えたり、自分の打撃を見失ってしまうことです。負のスパイラルにはまり込むのが最悪。昨年の大山もそうでしたが、4番打者は勝敗を左右する場面で回ってくることが多いですし、当然、責任を負います。しかし、まだ2試合です。使い続ける矢野監督も我慢比べでしょうし、ファンのみなさんももう少し待ってあげてほしい。こんな選手ではないですし、ボーア自身も1本出れば変われるはずです。

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