オリックス・金子 9回無安打無得点も無援で無念登板…延長12回、巨人・亀井弾で明暗

[ 2020年6月1日 05:00 ]

今年は見られない セVSパ 交流戦名勝負10選   オリックス0―1巨人 ( 2014年5月31日    京セラD )

9回無安打の快投も報われなかった金子
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 2005年に始まったセ・パ交流戦は、新型コロナウイルスの感染拡大の影響を受け、初の中止となった。数々のドラマを生んできた過去15年間の交流戦を「名勝負10選」として振り返る。

 スコア1―0。延長12回、5時間1分の激闘には、いくつものストーリーがあった。

 オリックス先発の金子は悲運だった。巨人打線相手に9回まで11三振を奪い、無安打。その裏、味方が2死満塁のチャンスを迎えた。サヨナラ勝ちなら、その瞬間に史上79人目の無安打無得点試合達成。しかし、スコアボードには0が刻まれた。「今日が最後なら、決着がつくまで投げる選択肢もあるが…」。快挙は幻となった。

 12回2死、決勝弾を放った巨人・亀井は安どした。その年、右手人さし指の骨折で出遅れ、今季初出場。「早く安打が欲しかった」。延長12回以降の1―0決勝アーチは、巨人では66年長嶋茂雄以来、2人目となった。

 「いろいろな勝負があるが、まさに無限大の勝負があると身をもって知った」。原監督が球場を離れた後、球団広報から父・貢氏が2日前に死去していたことが発表された。この試合、7回まで金子と投手戦を演じたのは、菅野。エースもまた、祖父の死去という悲しみを胸にしまい込んでの熱投だった。

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