鳥取・平井知事が高校スポーツ救済策 県独自大会開催へ会場使用料など支援

[ 2020年5月21日 21:02 ]

 「スタバはないけど、日本一のスナバはある」のダジャレで知られる鳥取県の平井伸治知事は21日、中止となった第102回全国高校野球選手権大会の地方大会の代替として、県独自の大会開催への支援策を打ち出した。高体連など他団体主催の競技も同様。全競技合計で、会場使用料やネット中継費用など約1000万円を盛り込んだ補正予算案を6月定例県議会に提出する。県によると、コロナ禍で中止された高校スポーツの代替大会を都道府県単位で支援するのは全国初だという。

 「コロナがあったあの年に特別の大会があったという思い出を作ってもらうのがいいのではないか。みんなで夢に向かって挑戦をする、そういう夏を我々もプレゼントさせていただきたい」

 お茶目な県のトップが無情の決定から一夜明け、救済プランを熱く語った。7日には県立高の授業と部活動が再開しており「予防を図りながらという前提条件」と前置きした上で「大人の私たちが責任を持って舞台を整えることが必要」と力を込めた。

 これを受け、県高野連の田村嘉庸理事長は感謝の意を示し「例年通り、1回戦から決勝まで真剣勝負の大会を開催したい」と来月5日の会議から詳細を詰めていく方針。県教委体育保健課の担当者も「高野連として解決できないところがあれば、県としてサポートしていきたい」と協力を惜しまない構えだ。県内の感染者がわずか3人とはいえ“鳥取モデル”が他の都道府県にも波及すれば、目指す夢舞台がなくなった球児たちにとってせめてもの救いとなる。

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2020年5月21日のニュース