阪神・岩田「1勝でも多く」 1型糖尿病の研究助成として設立した「岩田稔基金」の助成先決定

[ 2020年5月19日 05:30 ]

さらなる活躍を誓う岩田(阪神タイガース提供)
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 阪神は18日、岩田稔投手(36)が1型糖尿病の根治を目指す研究助成として設立した「岩田稔基金」の助成先が決定したと発表した。同基金は17年にNPO法人「日本IDDMネットワーク」とともに設立。岩田自身が行うシーズン1勝に付き10万円に加え、一般の寄付金などで集まった総額400万円の研究助成を行う。

 「1型糖尿病の患者として、この病気が1日でも早く根治してほしい思いが強いので、今回こうして自分の冠のついた基金が形となり、研究助成を行うことができたことを大変うれしく思います」

 球団を通じて喜びの談話を寄せた。助成する研究は、神戸大学医学部付属病院糖尿病・内分泌内科の淺原俊一郎助教が代表者の「エクソソームによる膵β細胞保護・増殖効果の研究」「根治」。1型糖尿病の25年までの根治を目指す。

 自身は高校2年の冬に発症。同じ病気を患う人たちを勇気づけるためにも、野球での活躍が何よりの大切なのは分かっている。事前のオンライン取材では「それをしないと説得力もなくなる。患者で、プロ野球で、となったら今は僕しかいないので。ちゃんとできるよというのを見せていきたい」と強調した。

 ベテランの域に入ったが「まだまだ自分にできることはある。1勝でも多く勝ち星を積み重ねて、チームのためにもこの病気の根治のためにも頑張っていきたい」ときっぱり。新たなモチベーションも胸に、昨季3勝からの飛躍を狙う。(山添 晴治)

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2020年5月19日のニュース