阪神・坂本　梅野に負けん！昨季阻止率1割台の男が盗塁阻止“4の4”「ずっと練習してきたんで」

練習試合   阪神5―6ヤクルト （ 2020年3月21日    神宮 ）

＜ヤ・神＞6回1死一塁、一塁走者・雄平の二盗を阻止する坂本（撮影・椎名　航）
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　阪神・坂本が「4の4」で猛アピールした。といっても、打撃ではない。「高津ヤクルト」が4度も仕掛けてきた二盗を、ことごとく阻止。塩見をはじめとする快速ツバメを「梅バズーカ」に負けない「坂本バズーカ」で刺しまくり、敵軍にも存在感を見せつけた。

　「藤井（バッテリー）コーチと一緒にずっと練習してきたんで、いい形でできたと思う。展開的にも走ってくるという場面で、しっかり刺せたのは良かったです」

　初回1死一塁から吉田大成を仕留めると、3回には中田が6失点と炎上した中、2死から塩見を刺しイニングを終わらせた。オープン戦では5盗塁全てを成功させていた俊足にも盗ませず、4回2死一、三塁でも渡辺の二盗を阻止した。6回1死から陽川の失策で出た雄平も楽々アウトにし、相手の流れにさせなかった。盗塁阻止率・111と低調だった昨季とは違うところを見せつけた。

　「走らせない野球ができたら一番なんですけど、それはこちらが決められない。走ってくるのなら、それをアウトにしたら流れが変わることもあるし、勝つきっかけになることもあるので。そういう形が出せたんじゃないかと思います」

　頭脳派捕手らしく、冷静に振り返る姿が頼もしい。梅野というリーグを代表する捕手がいる猛虎だが、遜色ない第二捕手がいることは大きな強みだ。矢野監督は「そういうところがどんどん安定してくれば、試合に出られることはもちろん増えていく。もともとリードの感性はすごくいい捕手」とさらなる成長に期待。ハイレベルな競争激化は大歓迎だ。（山添　晴治）