阪神・秋山　開幕ローテ入り抜け出した！5回零封で20イニング連続無失点

練習試合   阪神5―6ヤクルト （ 2020年3月21日    神宮 ）

＜ヤ・神＞2番手で登板し5回を無失点と好投の秋山（撮影・沢田　明徳）
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　ライバルとの“直接対決”に完勝した。阪神・秋山は2番手で5回から登板し5回2安打無失点。6失点した中田とは対照的に開幕ローテーション入りへ大きくアピールに成功する結果と内容だった。

　「立ち上がりから、いい真っすぐを投げられた。3イニング目と最終回は良くなかったけど、真っすぐもまだ良くなるかなと思うので引き続きやっていきたい」

　「球速」に勝る「球威」でローテ切符をたぐり寄せた。戦前も「操れないといけない」と口にした直球主体の投球で力勝負。スピードガンでは130キロ台が大半を占めたが「意外と差し込めた」と痛打は皆無。三振も1人目の吉田大成から奪っただけで派手な投球内容ではなかったが、内容は上質だった。

　7回2死一、三塁で迎えた4番村上に対して初球から3球ボールが続いた。それでも「コントロールできないというのはない」と変化球でフルカウントまで立て直すと、最後は127キロのフォークで二ゴロに仕留め最大の難局を乗り切った。

　「（ヤクルトは）シーズンでもやる相手。出し切る部分以外にも、いろいろやりながらしっかり抑えられたし、向こうの選手の頭にも残る」。競争に生き残っただけでなく、シーズンでの再戦も見据え残像も残す収穫十分のマウンドになった。

　チームの今春初実戦だった2月8日の中日戦の初回に2点を失って以降、この日も含めて6試合計20イニング連続無失点と、文句のない右肩上がりの“アピール曲線”を描く。矢野監督も「（ローテに）自分で近づけていっているところには来ている。そういう評価はしています」と目を細めた。

　「求めているところからすればまだまだ。争ってはいけない立場。もっと良くなるように取り組んでいく」

　開幕日は不透明でも、この先も天井知らずに上昇し続けるだけだ。