阪神 球児、初フリーで「順調」“火の玉ショー” JFK再結集には「感慨深い」

[ 2020年2月11日 05:30 ]

<阪神宜野座キャンプ>ランチ特打に打撃投手として登板した藤川(撮影・坂田 高浩)
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 昼下がりの“火の玉ショー”に宜野座が沸いた。藤川が今キャンプで初めてフリー打撃に登板しボーアら助っ人勢を力で押し切り、万全の仕上がりをアピール。投球後にはJFKの再結集が実現するなど無形の“援護”も受けた守護神こそが、この日の本紙選定MVPだ。

 「6割から7割ですけど、良い回転のボールがいっていた。(外国人に)日本人の投球の球質というのをみてもらいたいなと」

 期待の大砲たちを圧倒した。先頭で対峙したサンズには5球目で空振りを奪うと、米国で対戦経験のあるボーアも3球目で空を切らせた。打者は直球待ちの状況でことごとく差し込まれ、ほとんど芯に捉えさせず30球を投げて安打性は1本。唯一、中前打を放ったサンズも「ライズボールというか、伸び上がるようなキレを感じたよ」と威力を体感した。

 「差し込むつもりはなかったんですけど、彼らも実戦のボールを見てないでしょうから。自分は自分で差し込めたということで順調。少し安心してこのクールを終えられる」

 投球で魅せた背番号22の闘志に火を付けたのは、むしろその後だった。他の投手が投げ終えたブルペンに「JFK」として一時代を築いた久保田智之プロスカウト、ジェフ・ウィリアムス駐米スカウトが出迎えるように揃って登場。そのまま肩を組んで記念撮影し、その場のファンも歓喜の声をあげた。

 「人生を送る上ですごく大事な瞬間。たまたまですけど、こういう機会があって続けてると良いことあるなと。セーブ数というのも2人がいていろんな人の思いがある。自分だけの数字じゃない」

 7月に40歳を迎える今シーズン。日米通算250セーブという大台も目前に迫る中、苦楽をともにしてきた「盟友」たちから授かった力は計り知れない。「感慨深いですよね」。早まる開幕を見据え、ペースを上げている男の拳に大きな力が宿った1日だった。
(遠藤 礼) 

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