マエケン ツインズ移籍消滅 交換要員グラテオルの故障歴で4球団絡むトレードからツ軍「除外」

[ 2020年2月9日 02:30 ]

トレードでのツインズ行きが消滅した前田(AP)
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 ドジャース・前田健太投手(31)のツインズ移籍が破談となったことが7日(日本時間8日)、分かった。4球団が絡む大型トレードは、ツ軍のブラスダー・グラテオル投手(21)の医療リポートを見たレッドソックスが難色を示していた。両軍の間で追加の交換要員の折り合いがつかず、前田のツ軍行きも消滅した。

 4日に基本合意が報じられた大型トレード。ドジャース、ツインズ、レッドソックス、エンゼルスの4球団で合計9人が絡んでいたが、ツ軍がここから「除外」されることが決定的となった。

 100マイル(約161キロ)超の直球を誇るツ軍の右腕グラテオルの医療リポートで、右肩の故障歴や手術経験などを確認したレ軍が、期待していた先発起用は難しいとして難色。もう1人、有望株を交換要員に求めたが、ツ軍が応じなかったもようだ。レ軍とド軍は依然、外野手ベッツや左腕プライスのトレードに強い関心があるため、今後も話し合いを続けるとみられる。しかし、先発補強が急務だったツ軍は撤退。実現すれば先発固定での起用を望んでいる前田にもメリットが大きかった移籍は消滅した。

 破談に際しては、大リーグ選手会のトニー・クラーク専務理事がこの日、声明文を発表した影響もあるとみられる。「これ以上遅れることなく問題を解決しなければならない。現在、数人の選手が不当にも中ぶらりんの状態に置かれている。不道徳にも、医療的な情報も漏れてしまっている」と球団側を批判し、早期解決を求めていた。行き詰まりつつあった交渉の長期化を避け、他の選択肢を求める決断を下した形だ。

 大リーグ公式サイトは、新たな球団がこの大型トレードに参戦する可能性を指摘。前田がそこに組み込まれる可能性はゼロではないが、現状ではド軍の一員として、1週間後の14日(日本時間15日)にキャンプインを迎える可能性が高い。

 《グラテオルの代理人怒り》グラテオルの代理人を務めるスコット・ボラス氏が米メディアを通じて怒りを訴えた。ツインズのチーム医師は問題ないと診断しているとし「昨シーズンの終盤はプレーできていた。選手の体に欠陥がありキャリアに影響を及ぼすというのは間違い。春のキャンプに準備できている」と反論した。

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