阪神・西勇輝が開幕「本命」 矢野監督が初めて明言「実績、格から言えば一番」

[ 2020年1月25日 05:30 ]

開幕投手「本命」として名前が挙がった西勇輝
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 阪神は24日に西宮市内の鳴尾浜球場で1、2軍合同スタッフ会議を開き、宜野座および安芸キャンプの参加選手を発表した。1軍44人は宜野座へ移った03年以降では12年に並ぶ最多で、特に投手23人は12、19年の22人を上回る史上最多。矢野燿大監督(51)は開幕投手の「本命」として西勇輝投手(29)の名前を初めて挙げた上で“波乱”にも期待も寄せた。

 季節外れの暖かな気候に恵まれた鳴尾浜球場で矢野監督から注目の発言が飛び出した。1、2軍のキャンプメンバーを発表した後、3月20日のヤクルト戦(神宮)を託す開幕投手について初めて具体名を挙げた。

 「チームの実績、格から言えば、西(勇輝)がやるのが一番ね。現状では本命に近いのかな…というのは誰が見てもそう」

 メッセンジャーが昨季まで5年連続で務めた大役。長年にわたって先発陣の引っ張ってきた助っ人右腕が昨季限りでユニホームを脱いだことで今季の人選が注目されてきた。初めて「本命」として名前を挙げた西勇は昨季チームで唯一の2桁10勝(8敗)。オリックス時代の18年には開幕投手を務めた経験もあり、実績から判断して最有力に据えるのは当然の流れだった。

 「勝ってチームに貢献するというだけのポジションではない。ピッチングは、もちろんだけど、そういう姿ももちろん見ながら、こいつにしたいなというところで決める」

 思い描く開幕投手像を説明した上で「そんなん(この時期に)決まるわけないやん」とも付け加えた。本命の存在は明かしても、競争を促す方針は不変だ。特に今春キャンプでは1軍に投手23人が名前を連ねた。宜野座キャンプになった03年以降は史上最多の大所帯で、競争激化を促す狙いがうかがえた。

 「俺は、ある意味で楽しみなのよ。それ(本命)を脅かすというか、アッと驚く選手が出てくるやろ。そういうのが、こっちは期待するところ。それに負けない西(勇)っていうのも見てみたい。キャンプを通して、安芸でいろいろ良かったピッチャーたちが投げていく姿を見ていきながら、判断していこうかな、と」
 出現する対抗馬は誰か。新加入の中田や復活を期す藤浪、飛躍を目指す青柳や高橋、未知の助っ人にもチャンスはある。仮に本命で決着したとしても、競争の中でこそ西勇も磨かれる。白熱の争いの幕開けは、もうすぐだ。
(山本 浩之)

 ▽西勇輝の開幕投手 オリックス時代の18年3月30日、ソフトバンク戦(ヤフオクドーム)でプロ10年目初の大役を務めた。7回までは4安打無失点の力投も、8回1死満塁から柳田に左中間二塁打されて7回1/32失点で降板。打線の援護は初回の1安打のみ。試合は0―2で終わり、敗戦投手になった。
 

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