阪神・近本 2年目のジンクス“打破”へ!「三次元スティックトレ」で動体視力強化

[ 2020年1月24日 05:30 ]

さらなる高みを目指し打撃練習をする阪神・近本(撮影・成瀬 徹)
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 阪神の近本光司外野手(25)が23日、今オフに動体視力強化に取り組んだことを明かした。まだ広く知られていない「三次元スティックトレーニング」と呼ばれる練習法で、昨年12月28日から約1週間、故郷である兵庫・淡路島で実施。さらなる飛躍が期待される2年目に新境地を切り開くべく、新たな取り組みにも力を注ぐ。

 細長い3本の棒の前で一方の足を浮かせて両端をつかみ、サポート役が中央の棒から手を離すとスタートだ。倒れていく方向が予測できない中で1本たりとも倒れないよう、ゆらゆらする棒を両目で追いながら修正し続ける。見慣れない、ある意味シュールなトレーニングには、確たる目的があった。

 「動体視力が衰えると技術ではカバーできないところもあると思うので、いろんなことを試しています。その中の一つがこれ。特にバッティングは0・01秒で結果が変わるので、鍛える価値はあると思っています」

 独特の練習法の情報は大阪ガス時代に知り合ったトレーナーから入手した。目を、自ら動かすのではなく、棒の不規則性に合わせて「勝手に動く」状態をつくることで、野球に応用可能な動体視力の向上を狙うというものだ。

 「動体視力が良くなったからといって野球にいい効果が出るとは限らない。例えば選球眼が良くなるのか?と言われても一概には言えない。ただ、技術的にこれまで気が付けなかったことに気が付けたり、伸びなかったところが伸びるようになったりするかもしれない。そのために取り組む価値はある」

 トレーニングを実施した年末年始には、他にも「ビーチフラッグス」のようなスタイルで瞬発力を高めるダッシュメニューやバランスボールを使った独自の練習にも着手。今月19日には新人の走法指導で鳴尾浜を訪れたスプリントコーチの秋本真吾氏に指導を直訴し、足の回転数を上げる「高速回転走法」も取り入れた。今後、球団が招く専門家によるメンタル講義の受講も検討するなど、心技体すべてにおいてレベルアップを図る構えだ。

 「明確な正解がない中で、価値があると思ったことに積極的に取り組んでいきたい」

 相手の警戒が強まると同時に、求められるハードルも高くなる2年目。全てを超えていくために「新境地」へ足を踏み入れる。(巻木 周平)

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