広島・誠也 若手指導し新たな打撃論開眼「新しい発見があった」

[ 2020年1月22日 05:30 ]

ノックを受ける鈴木誠
Photo By スポニチ

 広島・鈴木誠也外野手(25)は21日、“先生役”を通してさらなる進化への手応えを得たことを明かした。6日から宮崎県串間市内で行っていた野間らとの合同自主トレを前日20日に打ち上げて、廿日市市内の大野練習場で行われている選手会合同自主トレに合流。高卒3年目の永井らを指導したことで、打撃技術の引き出しを蓄えることにつながった。

 教えることは、学ぶことでもある。鈴木誠は、宮崎県串間市内で野間、堂林らと行っていた15日間の合同自主トレを前日20日に打ち上げた。「一人一人が意識高く、目的意識を持ってできた」。曽根、永井の後輩2人への打撃指導を思い返すと、同時に自らの収穫も口をついた。

 「話し合いながらやっていると(昔の自分を)思い出したりして、新しい知識を勉強することにもなった。内川さんに聞いたりした引き出しを伝えることで、自分にも新しい感覚が出てきた。新しい発見があったので、結構よかったです」

 昨オフまで参加していたソフトバンク・内川との合同自主トレを卒業。生徒役から先生役へと立場が変わったところに、さらなる進化へのヒントが隠されていた。

 「人に伝えるのは難しい。体が違うので、自分の感覚ではその人にはできないかもしれないし、違うとらえ方になったりする。どうしたらいいのかな…と思っている内にあっという間に終わった」

 蓄えてきた技術を伝え続けるうちに、自らの新たな打撃論して整理されたという。同行した曽根、永井を徹底指導したのは、若手の突き上げを熱望しているからに他ならない。後輩の成長を願って、自らを信じる重要性も説いた。

 「いいと思えば、それをやると決めてやり続けたらいい。“いいんじゃない”と言われないと不安になる人もいる。自分の感覚や捉え方を信じてやるのがベストだと思う」

 鈴木誠と同じ二松学舎大付出身で高卒3年目を迎える永井は「打撃技術も教えていただきましたが、自分の考えがいかに甘かったかを突きつけられました」と刺激を持ち帰った。同僚と自主トレを行った鈴木誠の新たな試みは、参加者全員が大きな収穫を持ち帰る理想の形に終わった。(河合 洋介)

続きを表示

2020年1月22日のニュース