ロッテ・ドラ1朗希、大器の証明“マー君&大谷型”だった!「4スタンス理論」受講で判明

[ 2020年1月20日 05:30 ]

特別講師の廣戸聡一さんから4スタンス理論を学ぶ佐々木朗(撮影・長久保 豊)
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 憧れの先輩たちと同タイプだ。ロッテのドラフト1位・佐々木朗希投手(18=大船渡)が19日、ZOZOマリンで新人合同自主トレを行い、練習前に体の使い方を4種類に分類する「4スタンス理論」を受講。エンゼルス・大谷翔平投手(25)、ヤンキース・田中将大投手(31)と同じ「B2」であることが判明した。最速163キロの「令和の怪物」は、しなやかな腕の振りを武器に先輩に追いつき、追い越す。

 仰向けになった佐々木朗は上体を起こせなかった。「4スタンス理論」を提唱する球団アドバイザーでスポーツ整体師の広戸聡一氏(58)から「腹筋、1回ぐらいできる?」と言われてトライ。足首を動かしてから、両膝を固められての腹筋運動は一回もできなかった。

 「多分、話の流れから“できないんだろうな”と思った」

 人の体の使い方は4種類に分けられる。この理論で、163キロ右腕は「B2」に分類された。膝から始動するタイプで、怪物といえども順番を変えられると何もできない。

 そんな「B2」は、佐々木朗にとって故郷・岩手県の先輩である大谷と、楽天時代に24勝無敗を達成するなど少年時代から憧れた田中と同じだ。「膝、肘が柔らかく動かせる。タメをつくって投げられる」のが特長で、広戸氏は「グラブを(前に)出してから入れ替えるタイプと抱え込むタイプがいるが(佐々木朗は)後者。大谷君に近い」と説明。日本人最速165キロを誇る二刀流に最も似ていると明かした。

 球団が託した背番号「17」には「170キロを投げてほしい」との願いが込められている。18歳の体に触れた広戸氏は「肩甲骨周り、体幹部分の可動域が広い。腕を振り下ろすスペースがつくれる。このしなやかさをどれだけ維持できるか」と今後に期待を寄せた。

 ただ、大谷、田中と同タイプと分かっても、佐々木朗は驚かなかった。「自分がB2だと知っていたので…」。実は小学時代に読んでいた野球漫画「GRAND SLAM」でこの理論が取り上げられていたことで、まさかの「予習済み」というオチもあった。

 とはいえ、詳しく学んだことで「人それぞれ動きが違うことが分かった。自分に合ったものを見つけて、実践していきたい」と得るものは多かった様子。この日のキャッチボールでの距離は、新人合同自主トレ開始後の最長となる50メートルまで伸びた。「誰かと同じタイプでなくてもいい。(田中、大谷よりも)もっと凄い投手になってもらわないと困る」。大リーグで世界一を経験した井口監督の表情も柔らかかった。(横市 勇)

 ▽4スタンス理論 人の身体特性に応じた適切な体の使い方は、生まれつき4種類存在するという理論。スタンス(立ち方)は自然に重心位置が異なり、それを「爪先側(A)」「かかと側(B)」「内側(1)」「外側(2)」のA1、A2、B1、B2タイプに分類。広戸聡一氏が提唱して広まった。立ち方や体の形、動かす各部位の順序などで選別。4タイプにスポーツのパフォーマンスにおける優劣はなく、個々の特性を理解して体を動かすことで最大限の力を出すことを目指す。

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