ソフトB、巨人で活躍…森福、今季限りで引退 一時代築いた33歳左リリーバー「本当に感謝」

[ 2019年12月25日 05:31 ]

今季限りで引退することが分かった森福
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 ソフトバンク、巨人で活躍した森福允彦投手(33)が、今年限りで現役を引退することが24日、分かった。これまでを振り返り「所属した両球団の皆さま、小さな頃から野球に携わってくれた方々、両親、そしてどんなに苦しいときも応援してくれたファンの方々…。感謝の思いを伝えたい人たちでいっぱいです」と思いを口にした。

 左のリリーバーとして一時代を築いた。今でも語り草となっているのはソフトバンク時代の11年、中日との日本シリーズ第4戦だ。1点リードの6回無死満塁で登板し、小池、平田、谷繁を抑えた。相手に傾きかけた流れを11球で完璧に断つと、7回も3者凡退。日本一に貢献すると、のちに「森福の11球」として11年のプロ野球史の名場面となった。

 同年には史上7人目(当時)となる1球でのプロ初セーブも記録し、13年にはWBC日本代表にも選出された。順風満帆な中、16年オフに国内FA権を行使して巨人に移籍。1年目は30試合に登板したが、2、3年目は結果が出なかった。それでも「チームには申し訳ない気持ちしかないですが、巨人でしかできない貴重な経験を積めた。本当に感謝しています」と語った。

 「ソフトバンクでは雲の上のような存在だった王さんの下で野球をすることができました」。今後については未定だが「野球が大好きなので、野球に携われたら」と心に抱く。1メートル72と野球選手としては小柄な体格ながら変則フォームで打者を牛耳った左腕が、静かにユニホームを脱ぐ。

 ◆森福 允彦(もりふく・まさひこ)1986年(昭61)7月29日生まれ、愛知県出身の33歳。豊川では甲子園出場なしも、2年時に56イニング連続自責点0の愛知大会記録を樹立。シダックスでは05年スポニチ大会新人賞。同野球部の廃部に伴う特例で、社会人2年目の06年大学生・社会人ドラフト4巡目でソフトバンク入団。中継ぎ、抑えで活躍した。16年オフにFA宣言し、巨人移籍。1メートル72、70キロ。左投げ左打ち。

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