ソフトバンクFAの福田、ロッテへ!“恩師”鳥越ヘッドコーチの存在決め手

[ 2019年11月27日 05:30 ]

ソフトバンクの球団事務所を訪れロッテ入りを表明した福田(撮影・岡田 丈靖)
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 ロッテは26日、ソフトバンクから国内フリーエージェント(FA)権を行使した福田秀平外野手(30)の獲得を発表した。4年総額4億円以上の条件を提示したとみられ、美馬学投手(33)に続き、今オフ2人目のFA選手獲得となった。

 紺色のスーツに水色のネクタイ姿で福岡市内のソフトバンク球団事務所を訪れた福田は神妙な面持ちだった。悩みに悩み抜いた。
 「来シーズンからは、千葉ロッテマリーンズさんにお世話になることを決めました」

 西武、中日、ヤクルト、ロッテ、楽天、宣言残留を認めるソフトバンクと6球団が参戦したが、4年総額4億円以上の条件面で見劣りすると思われたロッテを選んだのは、恩師の存在だった。

 「最後(の決め手)は鳥越さんの存在。一番つらかった時に励ましていただいた。おかげで野球を続けることができている」。19歳だった08年に父・徹さんが急死。プロのレベルに慣れず、野球をやめようかと考えた時、悲しみを忘れるほどしごかれ、怒鳴られ、泣かされ、救われた。その恩師から「今のロッテには秀平の力が必要だ」と言われた。

 今季は80試合に出場し、打率・259、9本塁打。「一緒に頑張ろう」と電話で言ってくれた井口監督から、中堅で起用する方針が伝わっている。鈴木のFA移籍により空き番号となる背番号7も提示される見込みだ。美馬に続き、球団初のダブル獲りに成功した。ロッテ・松本球団本部長は「うれしいし、驚いている」と喜んだ。福田自身も「意外でしたよね」と、想像していなかった結末なのかもしれない。


 ▼ロッテ鳥越ヘッドコーチ(FA加入の福田に)電話をもらい「うそだろ?」と聞き返した。(鳥越コーチが決め手と言われ)さんざん、怒って泣かせたけどハラスメントじゃなかったってことだね。うれしい限り。

 ▼ソフトバンク工藤監督 残ってもらえないのは残念だけど、彼の野球人生が素晴らしいものになることを祈っている。

 ▼西武辻監督 どこだろうと思っていたがロッテだったね。もう決まったことだから。

 ▼楽天石井一久GM ご縁がなかった。うちにお誘いした選手なので強敵だと思う。

 ▼中日加藤宏幸球団代表 残念。トレードや外国人選手の獲得などを考えていきたい。

 ▼ヤクルト衣笠剛球団社長 残念だった。塩見とか中山とか若手に激しいポジション争いをしてもらいたい。

 ◆福田 秀平(ふくだ・しゅうへい)1989年(平元)2月10日生まれ、神奈川県出身の30歳。多摩大聖ケ丘から06年高校生ドラフト1巡目でソフトバンク入団。10年4月30日のロッテ戦に代走で1軍初出場。11年から外野手登録。15年には歴代1位(当時)の32回連続盗塁成功を樹立した。今季は80試合に出場し打率.259、26打点、9本塁打。1メートル82、77キロ。右投げ左打ち。

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