慶大、19年ぶり日本一王手!中村が先頭V弾「最高の仕事できた」

[ 2019年11月20日 05:30 ]

明治神宮大会第5日 大学の部 準決勝   慶大6―1城西国際大 ( 2019年11月19日    神宮 )

1回無死、左越えソロ本塁打を放ち本塁に向かう慶大・中村
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 大学の部準決勝が行われ、慶大と関大が20日の決勝に進んだ。城西国際大を6―1で下した慶大は中村健人外野手(4年)が初回に先頭打者本塁打を放ち、打線を勢いづけた。15年ぶりの決勝進出で、00年以来19年ぶり4度目の日本一を狙う。関大は延長10回タイブレークの末、東海大を撃破。優勝した72年以来47年ぶりの決勝進出を果たした。

 強烈な先制パンチだった。初回。1番の中村は内角のツーシームを振り抜き、左越えへ先頭打者弾。これが決勝弾となり、決勝進出に導き「体がうまく反応した。最高の仕事ができた」と喜んだ。

 中京大中京では高校通算30本塁打を放った右の長距離砲。慶大でも1年春からリーグ戦に出場し、3年秋に5発、今春も2発を放った。プロ入りを目指したが、今秋は打率・171で1発止まり。不振に陥り、慶大から主砲・郡司ら育成含め4人が指名されたドラフト会議で名前が呼ばれず、屈辱を味わった。

 それでも社会人野球でプレーを続けることも決まり、プロを目指して再スタートを切った。リーグ戦後から打撃を見直し「インパクトの瞬間だけにしっかり力を込めるようにした」と修正した。先制ソロだけでなく、6回には先頭で中前打を放ち、ソフトバンク5位の3番・柳町の中前適時打でヘッドスライディングして生還。大久保秀昭監督も「よく修正してきた」と目を細めた。母校・中京大中京も前日に決勝進出を決めており中村は「開会式で(中京大中京の)高橋(源一郎)監督にお会いして“頑張ろうな”と言ってもらえた。お互いに日本一を目指している」とアベックVを見据えた。

 関大との決勝は今季限りで退任する大久保監督のラスト采配。中村は「胴上げするという気持ちだけは持って、あとはいつもと変わらずにやりたい」と平常心で臨み、19年ぶりの日本一をつかむ。(松井 いつき)

 ◆中村 健人(なかむら・けんと)1997年(平9)5月21日生まれ、愛知県出身の22歳。小1から野球を始める。中学時代は愛知知多ボーイズに所属し、中京大中京では3年夏に甲子園出場。慶大では1年春からリーグ戦に出場。通算74試合、198打数50安打で打率.253、8本塁打。1メートル83、88キロ。右投げ右打ち。

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