広島ドラ3鈴木、目標は「打倒巨人&阪神」 宿敵・井上に甲子園の雪辱誓う

[ 2019年11月12日 05:30 ]

投球フォームを披露する鈴木
Photo By スポニチ

 広島からドラフト3位指名された鈴木寛人投手(18=霞ケ浦)は11日、茨城県土浦市内のホテルで契約金4500万円、年俸600万円で仮契約を結んだ。3年夏の甲子園大会で履正社・井上にソロを被弾して敗戦。阪神に同2位指名された宿敵にプロでの雪辱を誓った。さらに、対戦したい球団には巨人を指名。「打倒GT」を目標に、セ・リーグ人気2球団への対抗心を燃やした。

 対抗心の矛先が、すでにカープにふさわしい。仮契約を済ませた緊張感そのまま、鈴木は所信表明をした。

 「ここからカープの一員になるのだな…という思いになりました。巨人相手に投げたいです。強い打線と対戦したい。特に坂本(勇人)さんと対戦してみたいです」

 茨城県出身の18歳。何度も東京ドームに足を運んだ。「負けず嫌いだと思います」との自己分析の通り、いつしか「打倒巨人」を思い描いていた。

 対抗心は、同学年の宿敵にも向けられている。今夏の甲子園大会1回戦で履正社と対戦。大会屈指の好右腕VS優勝候補として注目された。しかし、2回1/3を7安打7失点で早々に降板して敗戦。4番・井上には自慢のスライダーを左翼席へ運ばれ完敗だった。「全国のレベルはすごく高かったです…」。大会打率・385、3本塁打、14打点の大暴れでチームを初の日本一に導いた井上は、阪神にドラフト2位指名されて同一リーグとなった。

 「対戦できる機会があると思う。そこでリベンジできるようにしたいです」

 目標に指定した相手は、偶然にも赤ヘルの宿敵とも言えるセ・リーグ人気2球団に決まった。まずは入団に備えて、「現役のころと変わらないくらいの走り込みだったり、けん制とかの弱点も克服したい」と、体力づくりと技術練習を並行して取り組んでいる。

 最速150キロの直球と、大きく曲がるスライダーを武器とする1メートル87の長身右腕だ。担当の尾形佳紀スカウトからは「体幹はまだ弱い。バランスとフォームはいいので、大きくなれば150キロくらいは出ると思う。3年ぐらいで出てきてほしい」と期待された。

 「真っすぐとスライダーを見てほしい。自分の武器は真っすぐだけではないので、いろんな球種を使って幅も広げたいです」

 将来性は十分。「打倒巨人&阪神」の心意気も頼もしい右腕が広島に仲間入りする。 (河合 洋介)

続きを表示

2019年11月12日のニュース