甲斐野 侍初登板で初勝利 流れ変えた8回3人斬り

[ 2019年11月6日 05:30 ]

第2回 WBSCプレミア12 1次ラウンドB組   日本8―4ベネズエラ ( 2019年11月6日    台湾・桃園 )

好リリーフの甲斐野(撮影・木村 揚輔)
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 2―4の8回に、甲斐野の出番が回ってきた。「流れを持って来るじゃないですけどチームのために投げようと思った」。最速155キロの直球を軸に、フォークも織り交ぜ、わずか8球で3者凡退。直後の打者12人攻撃での逆転劇につなげた。

 持ってる男ぶりを、大舞台でも発揮した。1年目の今季、開幕戦でプロ初登板初勝利をマーク。そして、今度はプレミア12初登板で、白星をつかんだ。「配球やリード面は捕手に任せて、自分の出せる力を十分に出そうと、それだけ考えていた。緊張はしたけど、いい緊張感で投げられた」と胸を張った。

 相次ぐ代表の辞退を受けての追加招集。ルーキーでは唯一の選出だ。代表合宿に合流すると、2歳年下の山本に歩み寄った。「カットとかフォークがいいという評判ですけど、僕はカーブが凄いと思っていたので」と、カーブの投げ方を習った。これまではリリースポイントを打者の近くで離すイメージで投げていたが「(山本から)リリースは頭の後ろくらいの感じと聞いた。(ソフトバンクの)森さんとも同じだったので、やってみようと思った」。向上心は勝ち運を呼び込んだ。

 「(シーズンでも)ああいう場面でよく投げさせていただいていたし、経験が生きてきているんじゃないかと思う」と甲斐野。堂々としたマウンドさばきで、世界デビューを飾った。(川島 毅洋)

 ≪山崎完璧締め≫9回は守護神・山崎が3人で締めた。日本のファンが「ヤスアキジャンプ」で後押しする中、8回に逆転した直後のマウンドで「仲間の頑張りが、最後につながった」と抜群の安定感を見せた。最後の打者をツーシームで空振り三振に仕留めるなど、わずか11球で料理。「もっともっと精度を上げて頑張りたい。日本の強さを見せつけられるように」と世界一へ調子を上げていくことを誓った。

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