阪神・福留「かなり痛い」もファイナルS出場へ 今季東京Dで打率・442

[ 2019年10月9日 05:30 ]

阪神・福留
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 阪神は9日開幕のクライマックスシリーズ(CS)ファイナルステージ(S)で宿敵・巨人に挑む。7日のDeNAとのファーストS第3戦で初回に左足に死球を受けたの福留孝介外野手(42)も出場できる見通し。痛みが残り、あくまで当日の状態次第ながら、絶対的な支柱として奇跡的な進撃を続けるチームをけん引する。

 奇跡的な6連勝でCS進出を果たし、ファーストSでもDeNAとの連日の死闘に競り勝った。下克上を続ける今の阪神に絶対不可欠な存在が42歳の福留だ。7日に死球を受けた左足は決して軽症ではない。ただ、首脳陣の、ナインの、ファンの期待の大きさはもちろん分かっている。

 アクシデントが襲ったのが、3位からのファーストS突破を決めた7日のDeNA戦。初回にいきなり平良から左足側部付近に死球を受けた。絶対に負けられない一戦だっただけに、激痛をこらえながらフル出場。ただ、試合後は患部をアイシングし、少し足を引きずりながらバスに向かい、痛みに強い男が「僕が一番心配している。かなり痛い。何とかなればいいけど…」と言葉を絞り出した。

 8日は都内のチーム宿舎で静養し、回復に努めた。不幸中の幸いで骨折などの最悪の事態には至っていないもようだが、チーム関係者は「かなり痛みはあるはず。当日の様子を見てみないとわからない」と慎重に話した。

 もっとも、若手主体の今の打線にはどうしても欠かせぬ存在だ。清水ヘッドコーチは7日の試合後、心配そうな表情を浮かべながらも「他に代わりがいないからね。頑張ってもらわないと、孝介に」と祈るように話した。打つ、守る以前に、いるだけでも相手にプレッシャーを与えられる選手は今の阪神に他にはいない。

 6日のファーストS第2戦では1点を追う9回2死無走者で、守護神・山崎から起死回生の右越え同点ソロ。打った瞬間に分かる完璧な一発だった。結果的にサヨナラ負けしたものの、圧倒的な存在感を見せつけた。初戦に先発してくる山口に対しては今季9打数4安打2打点をマークし、ましてや、今季12試合で打率・442、3本塁打7打点と球場別でダントツの成績を残す東京ドーム。14年のファイナルSでも全4戦で安打を放つなど、一層の大暴れを期待せずにはいられない。

 土壇場に追い込まれてから、チーム一丸で奇跡の進撃を続けて来た1年目の矢野タイガース。大ベテランが気迫の出場となれば、結束力がさらに高まることは間違いない。頼む、福留、猛虎をさらに先へと導いてくれ! (山添 晴治)

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2019年10月9日のニュース