西武・大石、現役引退 10年ドラフト6球団1位競合右腕 戦力外通告受け決断

[ 2019年10月4日 05:30 ]

戦力外通告を受けて引退を表明する大石 (撮影・白鳥 佳樹)
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 西武、ロッテの2球団が3日、戦力外通告を行った。10年のドラフト会議で6球団からドラフト1位で指名された西武・大石達也投手(30)は、今季限りで現役引退することを表明した。最速155キロを誇り、早大時代は日本ハム・斎藤佑樹投手(31)、楽天・福井優也投手(31)と「三羽がらす」と呼ばれたが、プロでは右肩痛などに苦しみ、今季は2試合登板に終わっていた。

 10年ドラフト会議の目玉だった大石が、ユニホームを脱ぐことを決断した。スーツ姿で埼玉県所沢市内の球団事務所を訪れ、来季の戦力構想から外れたことを伝えられた右腕は「野球を続けるつもりはない」と今季限りで現役引退する意向も口にした。

 浮き上がるような直球が、プロで輝くことはなかった。大学時代は斎藤、福井とともに「早大三羽がらす」と注目され、守護神として最速155キロ右腕として6球団から1位で指名された末に西武入りした。同じ大学から投手3人が同時に1位で入団するのは史上初と注目されたが、プロ9年間は右肩痛との闘いだった。

 通算132試合に登板し、5勝6敗。昨季は10試合、今季もわずか2試合の登板に終わっていた。大石は「悔しい思いしかしていない。150キロオーバーと言って騒がれてプロに入ったが、一度も出ず終わった。もうちょっとやれたかなというのもある」と振り返る。16年は36試合で防御率1・71、17年は20試合で0・93と中継ぎで結果を残したが、継続できなかった。

 今後については「クビと言われたら、辞めようと自分の中で決めていた」と打ち明ける。来季からはファーム育成グループに所属し、チームスタッフに残る見込みだ。 (武本 万里絵)

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2019年10月4日のニュース