阪神マルテ16試合ぶり一発 “戦友”ソラーテ退団も「しっかり戦っていくことが大事」

[ 2019年9月12日 05:30 ]

セ・リーグ   阪神10―3ヤクルト ( 2019年9月11日    甲子園 )

5回1死二塁、マルテは左越えに2ランを放つ(撮影・坂田 高浩)
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 断続的に雨が降り注ぐ中、声をからして声援を送る虎党の心を晴らす一撃を放ってみせた。マルテだ。大山に並ぶチームトップの12号2ランで貴重な追加点を生み出した。

 「前の2打席では投手とタイミングが合わなかったけど、修正して、しっかりコンタクトすることができた」

 5回だ。1点を追加し、なおも1死二塁。自身初対決となった小川と対峙(たいじ)した3打席目。2ボール1ストライクから見逃せばボールであろう、内角高め141キロ直球を打ち砕いた打球は左翼席中段で跳ねた。8月20日のDeNA戦以来16試合、67打席ぶりの一発。甲子園ではチームトップとなる6本目のアーチを架けた。

 “有言実行”の一撃だった。この日の試合前練習後には「ゼッコーチョー! オレガヤル! レッツゴー!」と上機嫌でクラブハウスへと消えた。上達した日本語で“公言”した自己評価が適正だったことを、グラウンド上で実証してみせた。

 8月10日の広島戦から4番に定着。以降25試合で打率・342、2本塁打、13打点と役割を果たすが、それだけではない。実は9月8試合で驚異の出塁率・500。卓越した選球眼も駆使して存在感を示している。とはいえ助っ人に求められる最大の役割は本塁打。この日、その期待にも応えた主砲に、矢野監督も「マルちゃんが打つとチームが盛り上がる」と最敬礼した。

 1軍昇格を拒否した“戦友”ソラーテが9日に契約解除となり、帰国。「もちろん寂しい気持ちもあるけど」と前置きした上で「チームなので。残り、今いる仲間で、しっかり戦っていくことが大事だと思う」と言葉に力を込めた。マルテは名実ともに猛虎の主砲として、最後までチームをけん引する。 (惟任 貴信)

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2019年9月12日のニュース