中京学院大中京、7回一挙7得点 1年生小田が3安打&V打

[ 2019年8月17日 05:30 ]

第101回全国高校野球選手権大会 第10日3回戦   中京学院大中京9―4東海大相模 ( 2019年8月16日    甲子園 )

<中京学院大中京・東海大相模>7回、勝ち越しの右前適時打を放つ中京学院大中京・小田(撮影・井垣 忠夫)
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 中京学院大中京(岐阜)が得意のビッグイニングでV候補を飲み込んだ。勝ち越しを許した直後の7回に8安打を集中して7点を奪い逆転に成功。初戦の2回戦・北照戦でも7回に4点を奪って逆転しており、再度の「ラッキー7」に、同点適時打を放った主将の藤田は「全員で向かっていく気持ちが出た」と胸を張った。

 うねりの中心にいたのは5番に座る1年生だ。7回、同点に追いつき、なおも1死一、二塁で岐阜大会で打率・632を誇る小田が内角高め直球を鋭いスイングで仕留め右前に運ぶ勝ち越し打。「予想通りの球が来て反応で打つことができた」。北照戦でも7回に適時二塁打を放っていた男が、この日も3安打と結果を出した。

 前日15日が16歳の誕生日。第1打席ではアルプスから「ハッピーバースデー」が流れ「本当は昨日ですが、勝てたので今日で良かった」と屈託なく笑う。姉4人、弟1人の6人きょうだい。5歳の時に10歳以上年の離れた姉に子どもが誕生し“叔父さん歴”は10年を越える。東京のにぎやかな家庭に育ったが、高校進学時に「大好きな野球ができて、自立もできる。この先の人生を考えたら一石二鳥」と寮生活を選択。複数の高校から誘いを受けたが、練習の雰囲気を気に入り「見学は最初で最後でした」と同校入学を即決した。

 相手投手陣の対策を入念に練ってきたはずが、この日先発した石田は想定しておらず、5回まで1得点。だが、継投に入った6回以降に確実に捉えた。「こちらの考えを選手が共有してくれている」と橋本哲也監督も目を細める。準々決勝の相手は攻撃力ある作新学院。点取りゲームなら負けない――。得意の集中打で蹴散らし、頂点まで一気に加速する。(桜井 克也)

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2019年8月17日のニュース