鶴岡東・丸山 山形県勢初2打席連発!センバツ準V習志野振り切り甲子園初2勝「素直にうれしい」

[ 2019年8月15日 05:30 ]

第101回全国高校野球選手権大会 第9日2回戦   鶴岡東9―5習志野 ( 2019年8月14日    甲子園 )

<習志野・鶴岡東>9回、2打席連続となる右越えソロ本塁打を放ち、ガッツポーズで雄叫びを上げる鶴岡東・丸山(撮影・井垣 忠夫)
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 2回戦3試合が行われ、16強が出揃った。鶴岡東(山形)は丸山蓮外野手(3年)が8回と9回に2打席連続本塁打を放ち、センバツ準優勝の習志野(千葉)を9―5で下し、春夏通じて同校初の甲子園2勝を挙げた。関東第一(東東京)は4盗塁を絡め熊本工に6―5で競り勝った。大会本部は台風10号の接近に伴い、15日に予定されていた3回戦4試合をあす16日に順延すると発表した。

 台風10号接近による強風にも負けず、丸山が2打席連続のアーチをかけた。鶴岡東の得点時に響くのが「オー・シャンゼリゼ」。9回目の大合唱とともに、センバツ準優勝の習志野を突き放して16強に進出した。

 「1本目は詰まったと思ったけど、意外に伸びてくれた。2本目はランナーがいないので、ただ思い切って振った。1試合2本なんて今までなかった。素直にうれしいです」

 2点リードの8回先頭では、プロ注目の習志野・飯塚の高めの直球を左翼席へ。9回には外角高めのスライダーを右翼ポール際に運んだ。2回に6長短打を集める打者一巡の猛攻で一挙5点。それでも、終盤に粘り強さを発揮する習志野に2点差に詰め寄られただけに、価値ある山形県勢初の2打席連発となった。「1勝目が誕生日で、今度は2本。相手の大応援の中、最後まで守り切れたのが良かった」。18歳の誕生日となった9日の高松商(香川)戦での逆転2点打に続く活躍に顔はほころんだ。

 スタメンでは唯一の鶴岡市出身。6月18日の山形沖地震で同市は震度6弱を観測しただけに「山形や東北の方に全力プレーを見せたい」と話す。大阪や兵庫、長野などから甲子園を目指して集まった仲間に対し「最初は引いてました」と打ち明けたが、中学時代から活躍する仲間の長所を吸収しようと、練習方法、試合での集中方法など、貪欲に対話の中で学び「自分も変わりました。遠慮せず自分からいけるようになった」と話す。

 山形大会では5試合50得点。打ち勝つ野球は甲子園で優勝候補をものみ込み、同校初の甲子園2勝となった。OBの難波裕朋さん(34)の農園から届く果物と野菜が活力源という丸山は「国体出場ができればいい。このメンバーで野球がしたい」と言った。山形県勢の最高成績は13年日大山形のベスト4。一丸となって鶴岡東は上を目指す。 (鈴木 光)

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