DeNA中井、古巣巨人に恩返し弾 昨季まで11年間在籍「頑張っているところ見せたかった」

[ 2019年8月4日 05:45 ]

セ・リーグ   DeNA6―5巨人 ( 2019年8月3日    横浜 )

4回無死、中越えソロ本塁打を放つ中井(撮影・木村 揚輔)
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 DeNAの勢いが止まらない。3日の巨人戦を6―5で制し、後半戦6カード連続の勝ち越しを記録した。ネフタリ・ソト外野手(30)が左越え28号3ランを含む4打点。4回には昨季まで巨人でプレーした中井大介内野手(29)が、古巣からの初打点となる特大の中越え3号ソロを放った。これで巨人とは1・5ゲーム差に接近。首位の背中がくっきりと見えてきた。

 思いの詰まった力強い打球は、中堅フェンスを軽々と越え、電光掲示板左下にある時計の上部を直撃した。飛距離140メートルの超特大弾。DeNA・中井は、特別な一発の感触をかみしめるように、ダイヤモンドを回った。

 「11年間、見ていただいたファンの方や首脳陣の方もいる。チームは変わったけど、横浜で頑張っている姿を見せたいと思っていた。これを継続することが大事ですが、自分にとって意味がある一本です」

 4―0の4回無死。2ボールからの3球目、今村の直球を完璧に捉えた。「打者有利のカウント。直球一本でいきました。感触は良かった」とうなずく今季3号。昨季限りで巨人を自由契約となり、12球団合同トライアウトを経て入団した新天地で、古巣相手に初打点初本塁打となった。

 ともに高卒で巨人に入団した今村は、4学年下ながら2軍時代には苦楽をともにした仲。「ジャイアンツ球場ではずっとノブ(今村)の後ろを守っていた」と当時を懐かしんだ。左投手対策で起用された5試合ぶりのスタメンに応え「大事な試合で使っていただいた。チームが勝てたのが一番良かったが、その中で結果を出せた」と安どした。

 首位・巨人との真夏の直接対決。2日の初戦は、先発・平良が6回2失点で勝利投手でロペスが決勝打。そして2戦目は中井が貴重なアーチをお見舞いした。元G戦士の躍動で後半戦6カード連続の勝ち越しを決め、ついに1・5ゲーム差。貯金も今季最多の7とした。チーム一丸の勝利に、こちらも元G戦士のラミレス監督は「首位の巨人は強敵で苦しい展開だった。特に最後3イニングはタフでしたが、勝てて良かった」とホッと息をついた。シーズン100試合目。ベイスターズの底力が光った。(町田 利衣)

 ◆中井 大介(なかい・だいすけ)1989年(平元)11月27日生まれ、三重県出身の29歳。宇治山田商では高校通算28本塁打を放ち、07年の高校生ドラフト3位で巨人に入団。15年4月29日の中日戦で巨人83代目の4番を務めた。17年9月26日のヤクルト戦では巨人通算1万号を放った。1メートル83、88キロ。右投げ右打ち。

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