【東東京】都大島・荒田 両足つるアクシデント乗り越え完封

[ 2019年7月11日 14:24 ]

第101回全国高校野球選手権・東東京大会2回戦   都大島5―0明大中野 ( 2019年7月11日    明大球場 )

都大島・荒田の変則フォーム
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 「離島のエース」都大島・荒田奏斗(3年)がアクシデントを乗り越え、5安打完封で初戦を突破した。

 5回裏の打席。荒田が突然顔をゆがめ、打席を外した。両足を痙(つ)るアクシデント。抱えられながらベンチに戻ると天野一道監督、次試合で待機していた芝浦工大・八木久則助監督のマッサージを受け、再び打席に戻った。

 「自分が行く。代わるつもりはなかった」。メンバーは都文京からの「派遣協力」3選手を含め10人だけ。すでに1人交代したため、ベンチは空っぽだった。「荒田がダメなら棄権かな。他の選手は試合で投げてないし、ストライクは入らない」。天野一道監督(50)も腹をくくった。

 そこからだ。満身創痍(そうい)の背番号1をバックが好守で援護。6回以降の4イニングを無失点で乗り切った。「球が行かなくなったけど、外野も内野も全部取ってくれて…。難しい試合を覚悟したけど、5点も取ってくれた」。今季の練習試合は3戦だけ。それでも好守両面で堅実なプレーに徹した野手に荒田は感謝しきりだった。

 10日夕方に大島からジェットフェリーで都内に入った選手は11日深夜、トンボ帰りで地元に戻る。次戦は15日・立正大立正が相手だ。「2日間は休めますから」と荒田。昨夏の初戦・大森戦でも同じ症状に襲われたとあり不安はない。試合後、エースは大島から駆けつけた約40人の応援団と記念撮影に収まると、厳しい顔つきに戻った。
 

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